第二話 方程式の解
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などならば凶悪なら上なのだろうが、脅威度ならば魔法も負けていない。誘導弾の可能性もあるのだから。
ただ、それは付近で魔力の察知をしなかったので無しと思いたい。
そして、走りながら周りのメンバーと念話で話す。
『予告なしのスナイプとか明らかな反則だ! んな理不尽な訓練があるか!? 抗議出しても許されるレベルだろうが……!』
『いや、残念ながら同感ではあるが、反論できない』
何でだよ、と何人かが念話で返し、何人かはそうだな、と頭の中で返されるがどうやら答えがわかっているメンバーはこっちに答えを預けるらしい。
面倒ではあるが、冷静になってもらはないと困るので手っ取り早く答えた。
『隊長が言ったことを思い出せ───スタートはお前さんらが訓練所に入った瞬間。実戦だと思って頑張ってくれ。そんな感じだっただろ』
何人かがあ! と気づき、後二人から三人くらいがどういう意味だよ! と叫ぶのですぐ返す。
『解らないか? 相手は隊長の言ったオーダーを忠実に叶えている。攻撃は訓練所に入って本当に直ぐにしていたし、今の雰囲気は現場のそれに近い感じがする……どう見ても一流だな』
そしてえげつないものだと思う。
全員が入った瞬間を狙うなぞ凝った売り言葉である。相手からしたらこちらが一人でもドアに入った瞬間を狙えばいいのにわざと全員が揃うのを待つとは舐められている証拠である。
『スナイプを受けた二人は……』
『駄目だ……どうやら一発KOだ。少なくともこの訓練中に動けるとは思えん』
まぁ、非殺傷設定であったからノックダウンダメージで済んでいるだろう。
後で倒れた拍子でかすり傷くらいはついているだろうから、そこに塩を塗りこんで起こさせてやる。
『フォーマンセル二組と二人組一つか……マシといえばマシな状況だが……』
『二人組は念には念で下がってくれ。そっちに相手が向かったら即座に何らかの方法で知らせてくれ』
『……すまない』
謝ることじゃないと告げ、彼らは無言で後方に隠れることになった。
二人組でも並みの魔導師なら楽勝はできるのだが、今回の相手は間違いなくド一流くらいは流石に理解している。
最低でもAランク以上と認識できる。
ランクだけで言えば十分対処できるランクである。技術においては一流と認めたが、勝てないとは思っていない。
『探知は?』
『既にやった。ちゃんとヒットした。どうやら、やっこさん、俺達が隠れて狙撃位置を変えるつもりらしい。北東だ。俺達の班の方が近いから、お前らは後ろから回り込め』
『了解だ。しくじんなよ』
『笑わせんな。お前ら、何もできなかったら今夜奢れよ───無論、高いの行くが』
テメェ、卑怯だぞ! とこっちのチーム全員で念話で叫ぶが、向こうは無視し
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