第百四話
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だろ?」
「七乃達からはちゃんと許可貰っているわ」
「……そうすか」
流石は七乃と言うべきか……。
「……長門、私も貰ってくれないかしら?」
「………」
蓮華さんの上目使いです、ありがとうございます。
「……判ったよ」
そして、俺は蓮華とも関係を持った。なお、二回戦には雪蓮も加わって三ぴ(おっと、言わせないぞ)もしたのはまぁ当然の事だろうな。
そして仲軍は建業から呉まで後退を始めた。建業の人々は涙を流しながら俺達を見送っていた。
仲軍約二二万は呉に後退して建業は無防備宣言を行った。
――蜀軍――
「何? 仲軍が建業から撤退して無防備宣言をしたのか?」
「はい御主人様。俄に信じられませんが……」
「罠……でしょうか?」
蜀軍の天幕で北郷達が軍儀をしていた。間者からの報告で建業には兵の一人おらず、建業の住民しかいなかった。
更に建業が無防備宣言をした事に北郷達は首を捻っていた。
「……王双は何を考えているんだ?」
「……判りませんね。建業は仲の一番の重要拠点のはずです。それを放棄してまで後退するなんて……」
「……兎に角、建業に入城しよう。仲がいないなら後の攻略は楽になるだろう」
北郷はそう決断した。そして蜀軍は容易に建業へ入城した。
それから三日後、蜀軍は再び進撃を開始して仲軍がいる呉へと目指した。
――呉――
「どうだ真桜? 工事の捗り具合は?」
「もう三日待てば全船が完成するわ。何せ大型船やからなぁ」
呉の造船所では倭国へ渡航するための大型船が建造されていた。全部で五隻の船で、大航海時代の帆船のような船だ。(無論、俺が真桜に入れ知恵したから)
「それと隊長、最近脱走兵が大幅に増えているらしいな」
「あぁ、勝ち目が無い戦だと判ったんだろ。建業を出る時は二二万いた軍勢が十四万に減ったからな。恐らくはまだまだ減るぞ」
「そら辛いなぁ……」
「だな(後ろからやられないよう気を付けておく必要があるな)」
恩情欲しさに武将の首を取る輩が出てくるからな。俺は造船所から出て町の警備に行く事にした。
「……皆、意気消沈しているな」
町では負けているせいか、住民達の表情も暗かった。
その時、女性の悲鳴が聞こえたが……。
「この声……雪風かッ!?」
俺は走った。さっきの悲鳴は路地裏の方向からだから……。
「急がんとヤバイぞッ!!」
俺は両足に氣を送って急いだ。
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