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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-44濡れ衣を着せられて
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は、視界が狭くなりそうですが。捕獲には問題ありませんか?」
「なんの。これしきのことで動きに支障が出るような、柔な鍛え方はしていない」
「そうなの。ライアンは、すごいね。鎧もあるし、わたしなら、ちゃんと動けないかも」
「体格の問題もありますゆえ。ユウ殿も大人になりさえすれば、何の支障も無いでしょう」
「そうかな」
「はい」


 宝箱の回収を終えて進んだ次の階は小さな部屋になっており、部屋の中央に(しつら)えられたベッドでは、目的の男が眠っていた。

「……寝てる、ね」
「まだ、外は明るいというのに。すぐに遠くに逃げないことといい、どうにも行動が。大胆と言えばいいのか、大雑把と言うか」
「暗くなってから、城に侵入するつもりでは無いのかの」
「あの城は、夜には締め切ってしまい、より侵入が難しくなります。きちんと調べておれば、そのようなことは考えぬでしょう」
「あらあら。他に目的があるとして、下手な物を盗んでもやりにくくなるだけでしょうに。ちょっと、うっかりさんなのかしらね。」
「ともかく、起きないならば好都合です。今のうちに縛り上げてしまいましょう」

 ライアンの言葉に頷き合い、気配を消したライアンが男に近付く。

 あと少しで手が届こうというところで男が目を覚まし、飛び起きる。

「……しまった!」
「待て!抵抗するな!」

 ベッドから飛び降り、出口に走ろうとした男の進路をすぐさまライアンが遮り、逃亡を阻む。

「大人しく縛に就けば、手荒な真似はしない。無駄な抵抗は止めろ」
「ちっ!大人しく牢に捕らわれていれば良かったものを!」

 男が武術の型を取って抵抗の構えを見せ、ライアンも武器を構える。

「多勢に無勢と、見てわからぬものか」
「この盗賊バコタ様を相手に、少しの数を揃えたところで勝ったと思うな!来るなら、来い!」
「ならば、遠慮は要らんな」

 ライアンが一歩踏み出し、距離を詰めようとしたところで、男の口元が笑いに歪む。

「馬鹿め!ヒャダ」
「あらやだ、ごめんなさい!」

 男の背後に回り込んでいたトルネコが、何かを言いかけた男の口を塞ぐ。

「むぐ!むぐぐ」
「ごめんなさいねえ。魔法なんか使われちゃうと、面倒だし。すぐ、離しますから。あら、よいしょっと。」

 ライアンが攻撃の間合いに入り、斬りかかったところでトルネコが手を離し、男から距離を取る。

「ぐっ……卑怯な手を!」
「ルカニ」
「ごめんなさい。マーニャが、待ってるの」
「ぎゃあああ!」

 トルネコの妨害の後にライアンの攻撃を受け、怒りの言葉を吐きかけた男にブライが魔法をかけ、更に少女が攻撃を重ねる。

「ぐっ、ま、待て」
「ルカニ」
「抵抗するなら、出来ぬようにするま
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