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に居たらしいっすよ』
「ほう……」
監視カメラのことを思い出すが、携帯の音声までは拾えないので大丈夫だろう。
俺自身が下手な発言をしなければ問題はない。
『けど、何年か前に出たらしいっすわ。んで今は裏瀬さんも知っての通り、アウトロー気取ってるみたいで』
「他には?」
恐らくはペルソナ使いだったのだろう、それが何故今は居ないのか……
『そっすねえ……ああそうそう、一匹狼みたいだけど、定期的に会ってる奴がいるらしいっすわ』
「どんな奴だ?」
『上半身裸のキリストみてえなオッサンと、眼鏡かけた若禿、ゴスロリ娘の三人組っす』
「へえ」
『笑えるっしょその組み合わせ? どこのコスプレイベントだっつー話っすよ。あ、そうそう』
ゴスロリはメンヘラっぽい感じがする、なんてどうでも良い情報を楽しげに語る舎弟。
『流石に遠距離からの監視だったんで、会話の内容とかは聞き取れなかったんすけど……』
「けど?」
『ヤクか何かっすかねえ? 取引してるみたいっすよ。いや、実際のとこどうか分かんないっすがね』
薬? 覚せい剤の類か?
『ああ、それと真田ってボクシング部のヒーロー居るじゃないっすか。クラブとかでも結構噂になってる』
女の客があの子よくない? みたいな会話がされる程度には真田も有名人だ。
学内だけでなく学外でも……一種のアイドルみたいなものだろう。
『そいつと同じ孤児院の出らしいっすわ』
「他には?」
『グイグイ来ますねえ……後は、そうそう。割と頻繁に立ち寄る場所があることくらいかな?』
「それはどこだ?」
『えーっと確か――――』
聞いた地名は知っているが、あそこには特に何もなかったような気がする。
『何なのかなーって調べてはみたんすけど、変わったことはなかったっす。精々が何年か前に事故があったってことくらい』
「事故?」
『っす。でも、事故も洗ってみたけど荒垣とは無関係すよ。ああでも、荒垣が寮を出たのも事故があったすぐ後っすね』
「ふぅん……」
色々とピースは揃った。
が、絵にしてみたところで既知を踏破するための材料にはならなさそうだ。
ゆえにこれ以上調べるつもりはない。
『ちなみに事故の被害者は天田とか言うシングルマザーらしくて、息子は月学の小等部に居るらしいっすよ』
情報はこれくらいだと締めくくられる。
「そっか。サンキュな、色々助かったよ」
『いえいえ、裏瀬さんの頼みっすからねえ。何かあったらまた連絡ください』
「おう、じゃあな」
電源を切る。
傍から見れば俺は荒事の際にいの一番で飛び込む、切り込み隊長みたいに見えるのだろう。
そんな怖い物知らずだから頭として担ぎたがる。
お互いに利用し合
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