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緋弾のアリアGS Genius Scientist
イ・ウー編
武偵殺し
序弾 プロローグ
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優しげで、まつ毛はけぶるように長い。
さすがは代々続く
星伽
(
ほとぎ
)
神社の
巫女
(
みこ
)
さんだ。相変わらず、絵に描いたような
大和撫子
(
やまとなでしこ
)
を地で行ってるな。
「ていうか、ここは仮にも男子寮だぞ。よくないだろ、軽々しく来るのは」
「あ、あの。でも私、昨日まで
伊勢神宮
(
いせじんぐう
)
に合宿で行ってて……ミズキくんのお世話、なんにもできなかったから」
「しなくていいって」
「……で、でも……すん……ぐす」
「ちょ、泣くなって!あー分かった分かった!」
目を
潤
(
うる
)
ませた白雪を、
俺
(
おれ
)
は仕方なく部屋に上げてやることにする。
「お……おじゃましますっ」
白雪は90度くらいの深ぁーいお
辞儀
(
じぎ
)
をしてから玄関に上がり、脱いだ黒いストラップシューズを丁寧に
揃
(
そろ
)
えた。
「で、何しに来たんだ?」
きちんとテーブルにつくのも面倒だったので、俺は
座卓
(
ざたく
)
の
脇
(
わき
)
にどっかりと腰を下ろす。
「こ、これ」
白雪は自分もふわりと正座すると、持っていた
和布
(
わふ
)
の包みを
解
(
ほど
)
いた。
そして出てきた
漆塗
(
うるしぬ
)
りの重箱を
俺
(
おれ
)
の前に差し出すと、
蒔絵
(
まきえ
)
つきのフタを開ける。
そこにはふんわりと柔らかそうな
玉子焼
(
たまごや
)
き、ちゃんと向きを
揃
(
そろ
)
えて並べたエビの甘辛煮、
銀鮭
(
ぎんざけ
)
、
西条柿
(
さいじょうがき
)
といった豪華食材と、白く光るごはんが並んでいた。
「これ……作るの大変だったんじゃないか?」
塗
(
ぬ
)
り
箸
(
ばし
)
を渡されながら言うと、
白雪
(
しらゆき
)
は、
「う、ううん、ちょっと早起きしただけ。それにミズキくん、春休みの間またコンビニのお弁当ばっかり食べてるんじゃないかな……って思ったら、心配になっちゃって……」
「確かにその通りだが、
新発明
(
しんはつめい
)
の薬の実験できちんと栄養は取れてたぞ……たぶん」
と言いつつ、さすがにこのまま突っ返すのも悪いので、俺はそのうまそうなお重を
有難
(
ありがた
)
くいただくことにした。いつも思うが、白雪の料理、特に和食は本当にうまい。
白雪は正座したまま
頬
(
ほほ
)
を
桜色
(
さくらいろ
)
に染めてうつむき、ミカンをむきはじめた。白い筋を丁寧に取って小皿に乗せているところを見るに、それも俺にくれるつもりらしい。
まぁ……お礼くらい言っておくか。
腹いっぱいになった俺はミカンを
頬張
(
ほおば
)
りながら、白雪に向き直った。
「えっと、いつもありがとな」
「えっ。あ、ミズキくんもありがとう……ありがとうございますっ」
「なんでお前がありがとうなんだよ。ていうか三つ指つくな。土下座してるみたいだぞ」
「だ、だって、ミズキくんが食べて
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