拠点フェイズ 3
拠点フェイズ 劉備 (桃色) 「我愛?」
[7/16]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
でなのですか?」
あ、愛紗ちゃん。
「え? あ、うううん。な、なんでもないよ!? そ、それより……どお?」
私は、ご主人様に聞こえないように声をひそめる。
「……はい。一応、種類は揃えましたけど……本当にやるんですか?」
「もちろんやるよ! 星ちゃんに負けていられないもん!」
星ちゃんは協力して〜と言っていたけど。
あの眼は抜け駆けする気まんまんだったし!
「ご主人様が何を気に入るかわからないけど……とにかく、いろいろ試そう!」
「……桃香様。その、大変申し上げにくいのですが」
……へ?
「星だけでなく、朱里と雛里もおります……すいません。鈴々が……」
「え!? り、鈴々ちゃん、三人に声かけちゃったの!?」
「にゃ? まずかったのか?」
がーん……わ、私の計画がぁ〜
「普段やらないことをやろうとするからですよ……桃香様に『計画』とか、『作戦』とか似合いませんから」
「なにげにひどいよ、愛紗ちゃん……」
だーと流れる涙で悔やむ。
「ともあれ、用意はできております。ささ、こちらへ……鈴々、ご主人様を連れてきてくれ」
「わかったのだー!」
―― 張飛 side ――
「お兄ちゃん、なにをしているのだ。早く入るのだ」
「え? あ、ああ……あれ? 桃香は?」
「お姉ちゃんなら、もう中に入ったのだ。さあ、急ぐのだ!」
「え、ちょ、鈴々!?」
ぼーっとしていたお兄ちゃんの背を押して、服屋の中へと押しやる。
なんか知らないけれど、お姉ちゃんたちがそうしろというのだ。
「いったいなに、が……」
服屋の中に入ったお兄ちゃんが、言葉を失ったのだ。
そこには……
「おや、ようやくきましたな、主」
「はわっ! じゅ、盾二様!」
「あわわ〜……」
そこに居たのは胸と腰を隠しただけの星、それに薄衣一枚の朱里と雛里がいたのだ。
「な、なんだそりゃ!? なんでこの世界に水着があるんだよ!」
お兄ちゃんがなにか吠えているのだ。
どうしたのだ?
「何を叫んでおいでか。この服は実に素晴らしいですぞ。なんといっても、水に濡れても透けないという素材で出来ておるそうです」
「ああ、そう……って、どういうことだ! 水着なんて何処からそんな知識が――」
「なんでも店主は、巴郡一の織物師から秘伝の裁縫を伝授されたそうで……この服は、巴郡では水辺でよく着ている服だそうですぞ」
「………………あ〜い〜つ〜か〜! あの、ゲイ仙人め! お前は保守派じゃなかったのか!? こんな所で時代崩壊させてんじゃねぇぇぇっ!」
お兄ちゃんが、天井に向かって叫んでいるのだ。
これは……アレだ、アレ。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ