拠点フェイズ 3
拠点フェイズ 劉備 (桃色) 「我愛?」
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うっふっふ……りんりーん。ちょっときてー?」
「にゃ? なんなのだー?」
「いかん、りんり――」
ずちゅるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるっ!
「…………………………」
ぱたり。
純真無垢。穢れ無き魂。
その象徴とも思えた一人の少女の純血は……
ここに散った。
「り、鈴々ちゃん……」
「ま、まずい……ま、まさか、主の酒癖がここまでひどいとは……」
「しゅ、朱里ちゃん、わた、私、怖い……」
「お、おおおおおお落ち着いて、雛里ちゃん! じゅ、盾二様だよ! 盾二様なんだよ! 私達が敬愛する――」
だが、その言葉は最後まで続かなかった。
「敬愛する……ほんとに?」
「!? ひっ!?」
孔明のすぐ後ろに立った盾二が、その小柄な身体を抱え上げた。
「オレのこと……好き?」
「は、はわわ……す、す、す……好きです」
「俺も……好き」
ずちゅるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるっ!
はむちゅばくちゅうにゅぬくちゅくじゅつくちゅずちゅちゅうにゅちゅちゅちゅぱっ!
「………………しゅ、朱里ちゃ」
「……おいで、雛里。君も一緒だ」
ずちゅるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるっ!
「い、いかん……と、桃香様。ここは私が囮になります。すぐにここを出られませい」
「え!? で、でも……」
「このままでは全滅です! 私が時間を稼ぎますゆえ、桃香様だけでも!」
「そ、そんな……あ、あれはご主人様だよ? きっと……きっと目を覚ませば元に戻ってくれるよ。私がお水を飲ませるから、星ちゃんは……星ちゃん?」
ぱたり。
ぴくぴくと小刻みに身体を震わせながら、その場に倒れ伏したのは――趙雲その人。
「………………」
「桃香……」
「ひゃ、ひゃいっ!?」
劉備が振り返ると――
そこには、彼女が最も愛した人がいた。
「ご、ごしゅ……」
「桃香……」
「ま、待って!」
劉備が、弾けるように盾二の腕から逃れようとする。
だが、その腕を絡めるように掴む盾二に、あっさりその胸の中に納まった。
「あ……や、ご、ご主人さま……こんな……こんなの……」
「桃香……好き……いや、違う……」
「え?」
それまでの五人とは、明らかに違う雰囲気。
顔は真っ赤で、目も潤んでいるが……先程までの崩れた表情はどこにもなかった。
「桃香……俺は君に……惚れている」
「え……?」
「君は俺の……恩人であり、尊敬する人であり、俺に夢をくれた人――」
「そ、そんな、私はなにもして――」
劉備が顔を背けようとする。
だが――そ
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