第三話
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「そうですね・・・神性を失っている今なら狂気を振りまかずに済むようですが・・・これといって目的がないんですよね・・・」
ふむ、それならば・・・
「確か、今は俺ら人間と大差ないんだよな?」
「はい、そうですけど・・・」
「つまり、腹も減るし眠たくもなる。その認識でいい?」
「はい、その通りです。でも、それがどうかしたのですか?」
なら、別に迎え入れても問題ないよな?
「じゃあさ、俺と一緒に来ない?」
「貴方と、一緒に?」
「ああ。俺の家、神代ではある基準にかなった子供を引き取ってるんだ」
「ある基準?」
「まあ、そこまで複雑じゃないんだけど。魔術の才が見込まれることと、美人、美少女になりそうってこと。簡単でしょ?」
「確かに簡単ですね・・・」
「で、アテはその辺の基準はクリアしそうだし、もしよかったらうちに来ない?って話なんだけど」
「二つ目の条件が当てはまらないと思うのですが・・・」
女神様が、一体何を言っているのだろう?
「アテが当てはまらないって、どんだけ厳しいんだよ・・・大丈夫。当てはまることは保障する」
「そうでしょうか?じゃあ、その前提で考えて見ますけど・・・」
そういってアテは悩みだした。少し頬が赤い気がするけど、この部屋、暑いのかな?
「・・・本当にいいのですか?私は今、弱って神性を失っていますが、回復すれば神性も戻りますよ?」
「その辺は多分大丈夫。家にはいろんな神具があるし。確か・・・グレイプニルがあったはずだから、少し改良すればいけるはず」
あれに込められている術式を“フェンリル”を抑える、から“神性”を抑える、に変えれば問題ない。
本来ならかなりの労力がかかるけど、うちにはその手のことのエキスパートもいるし、たいした問題はないだろう。
「・・・では、お願いしてもいいですか?」
「ああ。じゃあこれからよろしく、神代アテ」
「はい。よろしくお願いします。武双」
こうして、新しい家族が増えた。たぶん、俺と同い年、ということになるだろう。
ちなみに、あの後父さんと母さんには連絡し、問題ないかを聞いた。
父さんは俺が呪力に付いての話しをしたら二つ返事で許可。
母さんは顔写真、全体像を送ると、むしろ引き込めといわれた。
神様だってことも話したよ?でも、そんなことはどうでもいいそうです。
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