第二話
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
他にもあるからね」
「さいでっか・・・じゃあ、遠慮なく受け取っていく」
浮かんでいるロンギヌスをつかみ、『送還』の魔術で消す。
穂先だったころならいいが、ここまで来るともう持ち歩くことはできない。
怪しすぎるし、警察とかに目を付けられたら記憶を消すのが面倒だ。
「まあ、今回のお礼に、俺にできる範囲で何かあったら手を貸すよ。なんかあるか?」
「そうだねえ・・・じゃあ、窓の掃除でも」
その瞬間、ズドガアアアアアン!!!という音が外から聞こえてきて、教会が揺れた。
「この音の原因をどうにかしてくれるかな?」
「ただでさえ面倒だったのが、余計に面倒になったな・・・了解。引き受けましょう」
窓拭きのほうがまだ楽だった・・・まあ、手を貸すといったのは俺なので、言われたことはこなそう。
リズ姉や立夏はそれぞれホテルを取って休んでいるそうだから、今日はもうこれ以上やらなくてもいいだろうし。
そう思って外に出て、音がしたほうに向かうと・・・
「・・・女の子?」
銀髪の、短い髪の少女がクレーターの中に倒れていた。
◇◆◇◆◇
あの後、倒れていた少女を抱えて予約しておいたホテルに来たわけだが、一向に起きる気配がない。
もちろん、目立たないために陰陽の術を使ってここまで来た。クレーターはさすがにどうしようもなかったから放置したけど。
「さて・・・連れてきたはいいがどうするか・・・」
とりあえず、治癒の術をかけ、その姿を観察する。
ぱっと見では年齢は俺と変わらないように見える。同い年か一つ下ぐらいだろう。
それと、かなり美しい少女だった。
幼い見た目をしているのに色香をまとい、蠱惑的な可憐さを持っている。まず、普通の少女というわけではないだろう。
「あとは・・・あの方法を使わないと効かないくらい、術は効きづらいし、呪力もハンパじゃないんだよな・・・俺もかなりのもののはずだけど、比較にならないくらいあるし・・・」
おそらく、兄妹(姉弟)全員の呪力を合わせてもまだ足りないだろう。
その量が普通ではない、神代の兄妹(姉弟)のものを合わせても、なのだから異常すぎる。
ありえそうな存在が二つほど浮かんだが、そのどちらかが目の前にいる可能性と呪力がただ多いだけなら、後者のほうがまだ現実味がある。
「大体、前者ならこんなに起きないってことはないだろうし、俺が近づいた時点で殺されてるだろうな・・・うん、間違いなく後者だろ」
さて、この子は起きそうにないし、仕方ないからこのまま寝かせておこう。
風呂には入ったし、食事は一応冷蔵庫に入れてるから、起きたら一緒に食べればいい。
というわけで、やることがなくなった俺は今日のこと
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ