2章 これが「異能者、無能者の会」
第八話「再び悪夢が始まる」
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そこで僕の意識はプツリと切れた。
僕の「姉御」「破天荒」というワードを脳内に残し、そのまま…天へと旅立つ。
シャイン
「さようなら皆、さようなら僕の人生。」
天へと登るのかと思いきや、生えた羽がもがれ、そのまま僕は落下していく。
シャイン
「そうか、僕は地獄に…行くんだね。」
メル
「何寝言言ってんのよ。早く起きなさい。」
ん…な、なんだなんだ?なんでメルの声が?
脳裏に響き渡る、救いの声…落下して行く僕をその地獄から救うべくして舞い降りた天への一本道。これを逃すわけには…
ボゴッ?
シャイン
「うぐっ…。」
その一本道を駆け上がると同時に頬に鋭い痛みが走る。ダメだダメだ。このまま登り切らなければ僕の命はない。そう決心してはいたものの、次々と降りかかる頬の痛みに僕は…
シャイン
「っ!!んぅう…ここは…。」
メル
「部の部屋よ。あなた、いつまで寝てる気?もう部活終わったわよ?」
どうやら僕は夢を見ていたらしい。しかしなんか痛覚がリアルだった気がする。
僕は両頬を触れて確かめる。
シャイン
「っ!?」
その想像もできない痛みに思わず白目を向きかけた。う、うぉお…。痛い…痛すぎるゥ?
メル
「ちょっと痛かったかしら…なにしろビンタじゃ覚めないと思ったから。」
シャイン
「ぇ?じゃあ何したの、僕に…。」
メルは誇らしげに両拳を見せつけてきた。
グー…。グーですか。そりゃ、痛いに決まってる。よくよく見たらめっちゃ腫れてるし…。
シャイン
「…。恐ろしいな。本当に。」
メル
「何か言った?ん?」
シャイン
「いや、なんでも…。」
そうか…だからか…。いつもいつもこんな目にあってるから…こんな夢まで見るようになったのか…。これじゃいくらあっても身体が、持たないよ。どうにかならないものか…。
シャイン
「とにかく帰ろうか…。もう遅いし…。」
メル
「それもそうね。」
それにしても…どこから夢でどこから現実だったんだろう。二次元と三次元の見分けがつかなくなったみたいな症状に陥っている気がする。そう思う自分が非常に残念だ。ますます悲惨になっていくなぁ…僕の人生…。もう何が何だか分からなくなってきた。今日はもう深く考えないようにしよう。
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