暁 〜小説投稿サイト〜
IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第159話】
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

 そう、実は御柱はあのままクサナギの腕部に装着されたままなのだ。

 しかも、右腕が爆発したせいで四基は小破していたし……まあ無いなら無いで仕方ないが。


「さて、話してても仕方ないし……降参しないようだし。……悪いが、一気に行かせてもらうぜ!!」

「くっ……!」


 背部スラスターから溜めたエネルギーを放出し、瞬時加速を行う。

 一気にトップスピードに乗り、肉薄すると勢いそのまま、体当たりを入れる。

 激しく当たり散らし、重厚な金属音を鳴り響かせ、篠ノ之の紅椿の装甲の破片を巻き散らかせた。

 その際、此方の装甲にも傷が付くが新たに進化したナノマシン装甲により瞬時に傷が修復される。


 体当たりの衝撃で吹き飛ばされる篠ノ之は悲鳴を上げた――。

 何とか体勢を立て直そうと全身の展開装甲を開き、姿勢制御を行うが――。


「このまま押しきるさ、これがなぁッ!!」

「なっ……!?」


 瞬時加速で再度急接近――勢いそのまま、腕部展開装甲へと左脚部スラスター全開に噴かせ、勢いのついた蹴りによる一撃。

 咄嗟に小さなエネルギーシールドを発生させた篠ノ之だが、その一撃を相殺する事は出来ずまた大きく体勢を崩した。


「あぐ…っ…!」


 小さく喘ぐ篠ノ之に、追撃を行う。

 少し横に飛ばされた篠ノ之を追うようにクイックブースト、追い付くや直ぐ様全身のスラスターを器用に使いこなし、サマーソルトによる一撃を与えた。

 威力はそれほどは無かったが、体勢を崩していた篠ノ之は少し宙に浮かび――。

 そのまま肩部装甲を押し出すように右脚部で蹴るや、きりもみしながら海面へと篠ノ之は墜ちていく――。


「……悪いな、だが……降参しなかったのは篠ノ之の方だぞ?……負けを認める勇気も、時には必要なんだ」



 静かに独り言を呟く……。

 篠ノ之は、何とか体勢を立て直そうとしてはいるが既にぐるぐると回転しながら墜ちていて多分上下左右の感覚が麻痺しているだろう。

 そんな篠ノ之が海面へと叩きつけられるその瞬間まで眺めていると――突如。


『ヒルト!高エネルギー反応接近!避けて!?』

「何!?」


 頭の中を警報が鳴り響き、咄嗟にその場から後方へとスラスターを噴かして退避――。

 先程まで居た地点を荷電粒子砲による射撃が通過していった。

 そして――――。


「……どういうつもりだ、一夏」


 静かに呟き、ビーチから瞬時加速で急速接近してくる一夏――と、織斑先生からのプライベート・チャネル通信が開く。


『有坂、すまないがそのまま織斑の相手もしてもらえないか?……あいつ、篠ノ之がお前にやられるのを
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ