13ヴォーダンの死。母は強し
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「だが……今まで犠牲にしてきた奴らの事を……」
「なら、WALRUSの全員分、責任を持って私とフランを幸せにする! それでいいの! 被害者の私が言っているんだから、良いの。わかった? それとも、私が他の人の物になるの、嫌じゃない? 私の事、愛してくれてないの?」
「ああ、くそっ、わかった! 俺の負けだ。俺はフェンリルの変態狼として生きる!」
「それでいいの。貴方もヴォーダンは死んだ。わかった? あっ、こういう時は口止め料を払うんだよね。じゃあ、フランをあげる」
「おい!」
「えっと、貰うなら貰うけど……本人の意思は?」
「大丈夫よ。フランは私とヴィクの出会いを何度も話して、私と同じ助けられるシチュエーションが好きなようになってるから、今は貴方の事に好意があるわ。後は私が後押ししてあげれば大丈夫よ」
「おい、ふざけんな!」
ここに悪女が居る!
「もちろん、幸せにしてくれないと怒るけどね。具体的にはブスッと言っちゃうかも知れないけど。ダイブ中って、無防備だからね」
「……わ、わかり、ました……」
「うん、よろしい」
「いや、良くないぞ」
「駄目。ギブアンドテイクが基本だよ、ヴィク。それに、フランの電脳症も治してくれたから」
「……お前、WALRUSの技術を奪ったのか?」
「そうだよ。これは全世界の電脳症患者を助けられる技術だ。俺はこれを誰にでも使えるようにして、配布……は無理かも知れないが、電脳症患者を無料で治療する場所を作る。それが罪滅ぼしになるんじゃない? まあ、俺は悪人だから知ったこっちゃないけどね。利益も出るし、助けたい人を助けるだけだ」
これは決めた事だ。利益はナズーリンランドで一定期間働くか、うちのPMCに参加してもらう事だ。電脳症の人はシュミクラムの扱いを始め、電脳関連が強いからね。優秀な人材になる。
「ちっ。なら、今度俺と勝負だ。俺より弱い奴にフランはやれん」
「いいだろう、相手になってやる」
「それじゃあ、フランと見学しようかな。そういうシチュエーションはフランも好きだし」
「「……」」
取りあえず、サイサリス借りてアトミックバズーカでもぶちこんでみようか。ああ、フラン用に考えた機体を出すか。
その後、色々と話を決めて、俺達は離脱した。これでSASでしたい事は終わったな。むしろ、フェンリルからこっちに来ないか聞いてみたいけど、拒否られるな。
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