第4話
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Side 渚
「あ、危なかったな・・・・・・・」
自身すぐ側をよぎる消滅の魔力と雷を避けて辿り着いた用具室で安堵する。
二人の会話から、もしかして二人は僕のことが好きなのだろうかと考えるが、その考えはすぐに否定した。さすがにそこまで自意識過剰ではない。
―ガサ
奥から物音が聞こえたので、振り向く。
「おや、ナギじゃないか。どうかしたのかな? 外が騒がしいようだが?」
「今は外に出ない方がいいよ。ところでゼノヴィアはこんなところでなにを?」
「水着というものにあまり着慣れてないのでな。時間がかかったのだ。似合うかな?」
この前の買い物の時に買った水着だ。パレオのアクセントがいい感じにゼノヴィアに似合っている。それはいいのだが、更衣室はあるのになぜ用具室にいるのだろう? まあ、深く考えなくてもいいか。
「うん。似合っているよ。綺麗だ」
「そ、そうか。こういうもの自体に私は興味がなかったから、新鮮だな。他の修道女はその手のものに手を出せなくて不満を漏らしていたがね」
確かに興味あるようにはゼノヴィアの性格的に見えないな。
「そう言えば、今二人きりだな」
「ああ・・・・・・・そうだね」
確かに僕とゼノヴィアの二人きりだが突然何を言い出すんだ?
「それはちょうどいいな」
質問の意図が読めない。自己完結しないで教えてくれないかな?
「良しっ! ナギ、子作りをしよう」
気合十分といった様子でゼノヴィアは言った。一瞬耳がおかしくなったかと思った。
「前にも言ったが、教会にいたころは貞操観念が高くてできなかったことをしたい。そして、私は子供を産んでみたいんだ」
しかも、さっきのことのせいで、理性は未だに全快ではない。これはピンチなのか?
「私じゃ不服かい? 確かに部長や副部長には及ばないが、女性としての身体の自身はそれなりにある。揉みごたえもあると思うのだが・・・・・・・」
僕が黙っていることにゼノヴィアは自分の体に魅力がないと思ったのか、自分の胸をもみしだく。ゼノヴィアの指の動きに従って胸の形はどんどん変わっていった。形を変えていく胸に否応なく視線が引き寄せられる。
「どうやら、興味を持ってくれたようだな」
視線に気づいたゼノヴィアがにやりと笑う。僕はあわてて視線を逸らした。
「それは・・・・・・・僕だって男だし興味がないわけじゃない」
「ナギ、私は生まれてくる子供には強くなって欲しいんだ。父親の遺伝子に特殊な力、もしくは強さを望む。イッセーも考えたが、アーシアから取るのは忍びない。ナギが1番適任なんだ。ここにはいま私たち以外に誰もいない。さっそく試そう。何事も早め早めがいい」
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