第四十五話 仲間
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を造り変えられるような感覚。
間違いなく侵食の影響だった。
今までと異なるのは痛みが出始めたこと。
詳しく調べたいところだったが、そんな暇はない。
「少々手荒くはなるが、致し方ない」
闇の書が手をかざす。
すると地面が割れ、幾本もの触手が遼を捕らえようと迫り来る。
「御神流・『虎乱』!」
避けきれないと感じた遼は、二本の氷刀で全て斬り裂く。
けれど、闇の書の攻撃はまだ終わらない。
「穿うがて、ブラッディダガー」
『Bloodydagger』
二十本もの鋼の短剣が、遼目掛けて放たれる。
「神速!」
遼の視界から色が消える。
(からの、クナイ!)
氷刀を消し、代りに小さいクナイを造り、短剣へ投げつける。
クナイが触れた途端、短剣は爆発し、クナイを跡形もなく吹き飛ばす。
「!?」
爆煙がはれると、そこに遼の姿はない。
彼女は魔力探査も並行して行っているが、それにも反応はない。
「どこに」「ここだよ」
その声に驚いて振り返るも、遅い。
壱:切落
弐:袈裟斬り
参:右薙
肆:右斬上
伍:逆風
陸:左斬上
漆:左薙
捌:逆袈裟
玖:刺突
神速の斬撃を九つ同時に放つ故に、一度発動してしまえば回避不可能。
その名は飛天御剣流『九頭龍閃』
それが、完璧に闇の書に叩き込まれた。
けれど、
「……やっぱ無理か」
所々負傷はしているものの、闇の書は未だ健在だった。
(習得してない技を体を操って無理やり発動、ってところまでは良かったけど、微調整がきかないや、それに……)
遼は自分の体を恨めしげに見つめる。
そう、遼の体の90%以上は既に別の物質に変化してはいるが、身体能力は以前の彼女となんら変わりはない。
つまり、技を発動しても耐えられる筋肉があるのに、それを十全に発揮する筋力が彼女にはない。
端的に言えば軽いのだ、九つの斬撃全て合わせても、闇の書を沈めるには至らないほどに。
変身魔法を使えば筋力の問題は解決されるが、今の彼
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