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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
八十五話:ラインハット城地下通路
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「畏まりましてござります」
今日は、不穏なお城に乗り込むわけだからね!
イケメン修業とか、悠長なことを言ってる場合じゃないよね!
変に絡まれる危険を避けるためにも、ここはやはり!
男装でしょうね!!
着替えて身支度を整え、ピエールを部屋に呼び入れたあたりで、ヘンリーとスラリンも戻ってきて。
「……男装か」
「今日は、安全策でいこうかと」
「……そうだな。今日は、それがいいな」
男装にあまりいい顔をしないヘンリーからも、賛同が得られました。
朝食を済ませて荷物をまとめ、宿を引き払って城に向かいます。
試しに正面から行ってみて追い返された後に、予定通り
筏
(
いかだ
)
で水路を移動して、城の地下道に入ります。
魔物を倒しながら、先に進みますが。
「ここってさ。なんで、魔物が出るんだろうね?一応、城の一部なのに」
「……元々は、出なかったはずだ。昔、教えられて通った時には出なかった」
おお!
ヘンリー王子様の立場ゆえに、知り得た情報ですね!
「……て、ことは。やっぱり、魔物が入り込んでるのかな?」
「……かもな」
宝箱もしっかり開けて、鋼のキバと貝殻帽子をゲットして。
「わー!スラリン、可愛い!スライムつむりみたい!」
「ピキー!」
「……おい」
「ドーラ様。スライムつむり、とは?」
「え?えーと。……想像上の生き物です。こんな感じで、貝殻のようなものを生まれつき被った、スライムの一種」
「ほほう。そのようなものが、人間の世界に。人間の想像力とは、興味深いものにござりますな」
「そ……そうだね!この鋼のキバは、どうしよっかなー?今の守備力だとスラリンに前に出てもらうの、不安だし。まだ、いいよね?」
「ピキー」
「そうにござりますな。今のままでも、パーティの攻撃力に不足はありませぬゆえ。無理をされることも無いでしょう」
牢屋に囚われてた、働き盛りなお年頃のおじさんに話を聞き。
「私は、聞いてしまったんだ!太后が、魔物と話をしているのを!この国を、操る相談をしているのを!」
やっぱり、魔物はいるらしい。
「相談とはなんだ?具体的に、何を話していたかわかるか?」
「はっきり、聞こえたわけでは無いが。どんな無茶をしてでも資金を集めろとか、やり過ぎたら逆効果だとか。魔物の要求に、太后が意見をしていたような。他にも、人間に化けた魔物を潜り込ませる算段だとか。とにかく、あの女が魔物と通じていることは間違い無い!どうか真実を暴き、この国を救ってくれ!」
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