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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第158話】
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てるぜ?」

「う、煩い……煩い!!」


 空気の切り裂く音だけが響き、ひらりひらりと上半身だけを動かして避ける。

 そんな俺の回避行動に、徐々に苛立ちを見せ始める篠ノ之――。


「くっ!何故当たらない……ッ!貴様なんか、まだISに触れて三ヶ月しか経たない素人なのに……!」

「ははっ、なら一夏もそうだぜ?篠ノ之の一夏批判だな。ワハハハッ」

「……ッ!その減らず口、黙らせてやる!!」


 激情に身を任せ、刀を振るう篠ノ之だが自分でも気付かない内に大振りになっていて、その剣閃が手に取る様にわかった。

 今の篠ノ之が相手だと、どんなに機体性能がオーバースペックでチートだとしても、誰でも勝てるだろう。

 ……もしかすると、篠ノ之がこんな性格になったのは小さい頃から先生とかから怒られなかったからかもしれない。

 彼女は篠ノ之博士の妹で、ISを発表して家族離散状態だと聞くし……。

 序でに言えば、一夏との別れもあったからかもな。

 だからといって同情はしない……剣道をやっていて精神的に未だに未熟な篠ノ之も、自分自身で言い訳して成長しなかったかもしれないからだ。

 まあ全ては俺の憶測だがな、これが。

 近接戦闘を行っても、俺に通用しないと悟ったのか、一旦ショートダッシュで一定距離を置く篠ノ之。


 距離を取った篠ノ之は、直ぐ様雨月を構え、突き出す。

 それに合わせて刃から連続して光弾が放たれる。

 それを俺は、その場から側宙しながら疾風を呼び出す――。

 その回避行動に直ぐ様反応し、空裂を振り、放たれ、迫るエネルギー光波。

 側宙しながら、光の粒子の矢を、掌で回転させていく。

 一回、二回と掌で回るそれは、回る度に光の矢の本数が増えていき――。


「……悪いが篠ノ之、全弾浴びてもらうぞ!!」


 世界が反転するなか、合計五本もの光の矢が放たれる。

 一斉に放たれたそれは、雄々しく光を放ち、眩い残光と共に軌跡を描き進んだ。

 篠ノ之の光波と俺の光の粒子の束になった矢が交差し、抜けていくと互いの目標へと突き進んでいく――。


「……弾けろ!」

「……クッ!?」


 俺の言葉を合図に、束になった光の矢が弾け、それが無数の光弾になるや、ショットガンの散弾の様に篠ノ之に迫る。

 圧倒的な面制圧に、避けても無意味だと思った篠ノ之は腕部展開装甲を開き、そこからエネルギーシールドを発生させ、受け止める。


「ぁぁあっ!?」


 無数に降り注ぐ光弾をシールドで受け止めるが、量が量だけにエネルギーシールドの許容範囲を超え、抉じ開けられたシールドから連続で光弾の直撃を浴びていた。

 一方の俺も
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