心からの安息、押し寄せる不安
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しをさせてやるよ! なぁ、どうだ? 俺とお前ならお似合いだし、きっと上手くいくと思うんだ!」
何なのコイツ……何でそんなに自己採点が甘いの?
アンタの今日の行動を見て、惚れる女がこの世に居ると思ってるの? まぁ思っているから言ってるんでしょうね……
「おいビアンカ、そんなに恥ずかしがらなくたっていい「あんたバカなの?」……え!?」
私の肩を抱いてきたイディオタに向け、冷たく言い放つ私……
「以前にも言ったでしょ! 私には心に決めた男の子が居るの! 彼の方がアンタより100万倍格好いいし、1億倍強いのよ! ランスアーミー如きで逃げまどい私の足を引っ張る様なアンタなんかより、ずっと魅力的なのよ!」
私はイディオタの手を振り払い、立ち上がり離れて言い放った。
往路の疲労と空腹により、些かキツイ口調だったとは思うが、このバカにはこれくらい言わなきゃ分からないだろう。
「な、何だよ……お前だって俺に惚れてんだろ? ツンデレぶるのはよせよ……似合わないぜ!」
ダメだ、バカには何を言っても伝わらない……
何で自分の都合の良いようにしか考えられないんだろう?
「アンタ言葉の意味を知ってるの? 私が何時アンタにデレたのよ!? ツンしかないでしょう!」
「おいおい……俺に自分の弁当を分けてくれたじゃんか!」
それが“デレ”かよ!?
「はぁ!? アンタがお弁当を持ってこないからでしょ! 私、今空腹で苛ついてんのよ! 馬鹿な事を言ってないで、さっさとサラボナにでも行きなさいよ!」
もういい加減苛ついてきた私は、メラミでコイツを消し去りそうな欲求に駆られている。
「ふっ……そんな空腹は、俺の愛で満たしてやるよ!」
全く持って面に似合わない台詞を吐きながら、私に近付くと力任せに押し倒す!
「ちょ……ふざけないでよ! 今すぐ退きなさいよ!」
「安心しろ……最高の一時にしてやるよ!」
そう言い、私にキスをしようとしてきた!
私は慌てて奴の顔を両手で押し返そうと試みる……が、流石に力では敵いそうになく、奴の顔が近付いてくる…
ぐっ……こ、この!!
「メラ!」
「ぎゃぁぁぁ!!!!」
遂に私は魔法を唱えてしまった。
だが我慢できなかったのだ!
私の上に覆い被さり、私の唇を無理矢理奪おうとするこの不男が!
顔面に私のメラを喰らい、地面をのたうち回るイディオタ……
その隙に私は奴から離れると、ある程度距離をとって身構える。
「て、てめー……何しやがる!」
「それはこっちの台詞だ馬鹿!」
顔に大火傷を負ったイディオタが、苦しそうに立ち上がり私に向けていきり立つ……だが私も、両手にメラミを灯して、このバカに向かい怒りを露わにする。
「うっ…」
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