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大人の階段登る君はビアンカ……
心からの安息、押し寄せる不安
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弱……この数字は、モンスターと戦闘する事を考慮に入れての数字だ。
だがイディオタと共に水門まで向かうと、5時間はかかるという不思議な現象が起きたわ!

『俺は強いからな!』だと!?
『ランスアーミー』の集団に追い回されたり、『笑い袋』のメダパニにアッサリかかったり、居るだけで足を引っ張る邪魔な男……

私の手伝いをする為に付いてきたはずなのに、私の仕事を増やしてどうするんだ!?
途中で『帰れ!』と言いたかったが、私と別れたりしたら生きて村まで帰れないろうと思い、言うに言えず5時間かけて水門まで連れてきてしまった……
因みに到着した時イディオタは『どうだ…俺と一緒だったから何時もより早く到着しただろ! ふふふ…礼には及ばないぜ!』と言いやがった!

さらにコイツの役立たずっぷりは続いた。
1日仕事の為、お弁当を用意して水門まで来る必要があるのだが、あろう事か奴は手ぶらだった!
最初は現地調達をするのかと思っていたのだが、このバカにそんな事が出来るとは思えない。

何時もなら到着して直ぐに水門を開け、放水している間に昼食を1人で取るのだが、今日は予定が変わった……
無理矢理付いてきた男はお弁当を持ってきてないので、私のお弁当を分けてやる事に……
一応言うが、水門を開ける作業は私1人で行った……奴はボーっと見てただけ!
なのに私のお弁当を分けてやるのだ…

放水には時間が掛かる。
一気に放水すると、下流の町に被害が出てしまうので、少しずつ上流の水位を下げるしかない。
つまり、水門を少しだけ開けて水位が下がるのを確認しながら、ただひたすら待つしかないのだ。

私1人の時はそれでも良い。
今日の晩ご飯を考えたり、成長したリュカの事を想像したりして時間を潰せるから……因みに、大自然の中でリュカの事を妄想して行う一人エッチは結構良い!

だが今日は違う……
邪魔な男が意味無く居る。
私のお弁当を半分以上食べた男が、必要ないのにココに居る。

コイツ何なの? 何で付いてきたの?
私が放水の見える岩に腰掛けて、この事態について考えていると、イディオタは私の隣に勝手に腰掛け、自身の事を語り出した。

「俺……来月になったらサラボナへ行こうと思ってるんだ。向こうで仕事を探して、でかい男になるつもりなんだ!」
でかい男って何!? 来月とは言わず、今すぐどっか行ってほしいわね!

「なぁビアンカ……俺と一緒に来ないか?」
「はぁ!?」
何で私がコイツと一緒にサラボナに行かなきゃならないんだ?

「あんな田舎は俺達には似合わないと思うんだ! 俺と一緒にサラボナに行って結婚しよう! 今日、俺の勇姿を見ただろ!? 都会に行けば兵士や警備の仕事があると思うんだ……俺なら直ぐに偉くなれる。そうしたらお前にも楽な暮ら
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