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ヘタリア大帝国
TURN91 アステカの女神その十
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「戦わせてもらうな」
「そのうえで」
「共にインドを奪還しましょう」
 モンゴメリーも二人に微笑みで応える。
「まずは」
「ここでソビエトが攻め入ってくれたらな」
 イギリスは彼等のことを考えてまた言った。
「違うんだがな」
「はい、枢軸軍の戦力がそちらに向かいますので」
 妹も兄に応えて言う。
「そうしてくれたら」
「そうですね、ですが」
 セーラは難しい顔で二人にこう言った。
「ソビエトのこれまでの行動を見ていますと」
「あえて俺達と枢軸の主力を戦わせてな」
「その上で攻め入ろうとしかねませんね」
「はい、彼等はそうするでしょう」
 セーラはほぼ確信を以て見ていた。
「ドクツもです」
「艦隊の再編成が済んでいない、将兵の訓練が不十分だと」
 イギリス妹が眼鏡の奥を曇らせてドクツがこれまで言ってきた攻撃を開始しない理由を述べていく。
「そう言ってです」
「動かないのですね」
「その素振りすら見せません」
「今の総統は相当な食わせ者だからな」
 イギリスはもうヒムラーをそうした人間だと断定していた、そのうえでの言葉だ。
「全然信用出来ないな」
「ソビエトと同じくですね」
「ソビエトは共有主義が絶対の正義だからな」
 このことが大きかった、ソビエトは。
「それこそ共有主義者じゃない奴なら本当の意味の同盟国じゃない」
「だからですね」
「こっちに協力しようともしないさ」
 イギリスはそう見ていた。
「だからな」
「我々は同盟国がいても」
「実質単独で枢軸と相手してるよ」
 そうなっているというのだ。
「顔触れが変わっても連合の仲は変わらねえな」
「というかより一層酷くなっていませんか?」
 イギリス妹は兄に冷静に突っ込みを入れた。
「今の顔触れになり」
「ドクツがああだからな」
「むしろ敵同士です」
 ソビエト、ドクツとはというのだ。
「そうした関係です」
「だな。こっちも他の国に援助なんてしてねえしな」
 エイリスもエイリスでそうなのだ。
「本当に仲が悪じままだよ」
「それが連合jjyですね」
「さて、じゃあな」
 ここでまた言うイギリスだった。
「明日南アフリカに向かうか」
「瞬間移動をされますか」
「向こうで準備もあるしな」
 それでだというのだ。
「それじゃあな」
「わかりました、それでは」  
 モンゴメリーは自身の祖国達にも敬礼をしてそうしてだった。
 南アフリカに入りそこで植民地奪還作戦にかかるのだった。
 連合も各国が動く、無論ソビエトも。
 カテーリンは己の執務室にジューコフを呼んでいた、この部屋も無機質で学校を思わせる素っ気のない内装である。
 そこの生徒用の机に座ってそのうえで前に立つジューコフに問うた。
「同志ジュ
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