TURN91 アステカの女神その六
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「それでも笑顔ののぞみはもっと可愛いホーーーー」
「だからだな」
「ハニワ族は基本的にハッピーエンド派だホ」
それがハニー達の嗜好だった。
「だからのぞみの笑顔を見たいホ」
「そうか、それじゃあな」
「ただエロゲとエロ漫画はふんだん貰うよ」
「ああ、貿易は自由化されるからな」
アステカも太平洋経済圏に加わったので自然とそうなることだった。
「存分に楽しんでくれ」
「それならホ、のぞみにも言うホ」
ハニーは元の顔に戻って言った。
「里帰りを認めるホ」
「そういうことでな」
こうしてのぞみは里帰りが出来る様になった、金曜の夜から月曜の朝までブラジルか日本に連れられて一瞬で実家、幼い頃からいなかったその家に戻られることになった。その実家に戻って両親に会うとまずこう言われた。
「のぞみが生きていたなんて」
「まさか」
「しかもこんなに可愛くなって」
「嘘みたい・・・・・・」
「顔も覚えていなかったけれど」
のぞみはその両親と会ってまずはこう言った。
「お父さんとお母さんよね」
「のぞみなんだね」
「あの娘なのね」
「うん」
両親の言葉にこくりと頷いて答える。
「私、ずっとアステカにいて」
「アステカではどうだった?」
「いじめられていなかったの?」
「こうした格好だったけれど」
アステカの服のままだ、だがだ。
その服でそして言ってだった。
お互いに抱き合い泣き合った、まさに最高の出会いだった。
里帰りを果たしたのぞみは同時にアステカ軍、即ち枢軸軍の提督になった。当然ハニーも提督になった。
「そういう訳で宜しくだホーーーーー」
「私頑張ります」
「そういうことで頼むで」
そしてブラジルも参戦となった。
「敵は連合やな」
「そや、イギリスとかロシアや」
スペインがブラジル達に答える。
「手強いけどあんじょうな」
「それで親分はエイリスとはやな」
「条約で戦わんことになったわ」
エイリスとは、というのだ。
「まあそういうこっちゃ」
「そやねんな」
「ソビエトとかドクツとは戦えるで」
そちらは大丈夫だというのだ。
「安心してええで」
「ソビエトか。寒いそうやな」
「何っ、ソビエトは寒いホ!?」
ハニーはそう聞いて驚きの態度を見せた。
「というと冷蔵庫みたいな感じだホ?」
「あんなものじゃないんだよ」
フランスがハニーに言う。
「あそこの寒さはな」
「というとどんな感じだホ?」
「息が凍るんだよ」
ありのままのことを話す。
「下手したら目だってな」
「ホーーーーー!では見えなくなるホ!」
「あんたは大丈夫だろ」
フランスはハニーのその黒い穴だけの目を見て突っ込みを入れる。
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