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「あのゲツガってのはどういう意味だ……」
「さあな。だが、教えなくてもすぐに分かるだろうぜ。この血生臭い世界でな、血塗られた弾丸(ブラッディーバレット)」

 その名を聞いた瞬間、ホルスターから銃を抜き、そいつの頭に向かって発砲していた。弾丸は障壁に阻まれてその男に届くことはなかったがそのワードを聞いて奴が誰かを理解する。

「かまかけたがどうやら本物らしいな……覚えておけ、このBoBでお前のその表情を恐怖に染めてやるよ。イッツショータイムだ」
「その呼び方、それにその言葉……テメェ、レッドの残党か……この世界で会うなんて本当に不運だぜ……」

 男を見ながら言った。

「どうやら、因縁がこんなところにも持ち出されるなんて思わなかったぜ……」
「因縁なんてすぐになくしてやるよ。死銃がな」
「お前が死銃ってことじゃないのか?」
「おっと、これ以上は何も言わないぜ。本戦に上がれたら楽しみにしておくんだな」

 そう言って男は、総督府の中に行ってしまった。すぐにその後を追うが中には先ほどの人物の影さえ見当たらなかった。素早く移動してどこかに隠れた、もしくはログアウトしたかだが、後者のほうはない。もうすぐで大会が始まるからだ。あんな言葉を残しておいて参加しないのは不自然すぎる。

「ったく。まさかこんなところで接触するなんてな。しかも、野郎があんなこというって言うことは今回の事件にSAO生還者が関わってるってことになる。それにあの名前を知ってるってことは確実にレッド、あの戦いに関わっていた奴だから俺はもう無関係じゃないってことか……キリトは参加しているかどうかはわかんねえけど、これはどうにかするしかないだろ」

 そう呟くとホルスターに銃を納めてから一度外に出てバギーを取りに戻るとそのままバギーに乗って総督府に入った。
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