6-1話
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んだ。
絶対的に譲る事ができない部分が刺激されて焦燥し、それに突き動かされて仙石は森の中を駆け出した。
「(まさか…変な事を考えてるんじゃ……くそ!) はやまるなよ!?」
懸命に声をかける。
返事してくれない、という可能性は頭から抜け落ちて、ただ必死に最悪を招かないために声をかける。
探している内に、視界を広く見通そうと開けた場所…滝のある水辺へと足が向いていた。
入水自殺…そんな選択肢が頭に浮かんだかは定かではなかった。
ただそこにいるかも、と切羽詰った状態にあった仙石は、辿りついた水辺の方を真っ先に確かめようとする。
「大森……」
そこで、彼は桜色の肌を見た。
一糸纏わぬ状態で、水を浴びる大森夏奈子の後ろ姿があった。
首の下から腰の下まで全身の瑞々しい肌を曝け出して、一瞬で仙石の欲情を掻き立てる。
女性らしい起伏に満ちた悩ましいボディラインに、そこから繋がる臀部も女性らしくてかぶりつきたくなるような尻肉だ。
背中が見える位置だというのに、胸にぶら下げた果実が谷間を覗かせるほどにたわわ実っている。
髪は水を滴らせ、光のせいか輝いてすら見えるように光沢を放つ。
涙でグチャグチャになっていた顔は、水で綺麗に洗い流されて本来の顔付きになっていた。 手入れしてきて整った肌は麗しく、されど幼さを残すその顔付きは保護欲を刺激するにあどけなかった。
一瞬。 されど一瞬。
呆然自失になりながらも、仙石は大森神奈子の全てを半分以上、その目に焼き付かせた。
一転して思考が裏返るハプニングに見舞われて、仙石は劣情が朱で顔色を表した。
仙石の中で、モラルと貞操の軸がズレていたとしたら、衝動と情欲のままに力弱い女の柔肌を押し倒していたかもしれない。
だが襲うとか視姦するとかよりも前に、心のメーターが吹っ切れて反射的に退避行動をとった
「キ…きゃあっ!!?」
「わ、わりぃっ!!」
咄嗟に近くにあった岩影に飛び込んで、大森から視界から外した。
岩に背を預けて、真っ白になった思考を整えようとするが……そうすると、仙石の目に焼き付いた肢体がボンヤリと浮かぶ。
爆走するような勢いで心臓が動悸し、顔に血流が巡る。 このドキドキ感は初めてAV鑑賞を体験した時以来である。
「(モ…モロだ…)」
「あ…あの、どうしました…?」
咎められたわけでもないのに、仙石は全身でビクリと跳ねらせる。
返事を答える前に、一度深呼吸して本来の目的を思い出して感情の手綱を握る。
ただし、さっきのエロショットは脳内に保存しておく事にした。
「ど、どうしたって…それはこっちのセリフだろ。 あんた、昨日の様子がおかしかったし……朝起き
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