ナツVSエルザ
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ーーーーーーーーっ!」
「ま、マスターはともかく・・・何でティアは解ったんだよ?」
マカオの言葉にティアは溜息をつく。
「認めたくないけど、アイツと私は7年の付き合いよ。それくらい解るわ」
「あー・・・そうか・・・」
やっちまった、と言いたげな表情をするマカオ。
そして全員に向き合った。
「す、すまねぇ・・・ナツには借りがあってよォ。ナツに見せかける為に自分でトカゲに変身したんだ」
つまり、こんな感じだ。
『うちの父ちゃんがナツを捕まえたよーっ!』
『早く行け。俺がお前のフリをする!』
『サンキュ!マカオ!』
まぁ、本人が不在で人間の姿じゃない状態で「俺がナツだ!」といえば大抵は信じるだろう。
疑問に思ったとしても「あ、また何かやらかしてマスターに罰を与えられたんだな」で疑問は解決だ。
「じゃあ本物のナツは!?」
「まさか、エルザを追って・・・!」
「つか、それしかねぇだろ」
「あぁ・・・多分」
「シャレになんねぇぞ!」
「ナツなら評議員だって殴りそうだ!」
またざわつき始めるギルド。
そのざわつきの中、良く通るソプラノボイスが響いた。
「・・・バカみたい」
全員が声の主を見る。
言うまでもないであろうが、ソプラノボイスの主はティアだ。
「何がバカみたいなの?」
「そんな小さい事で騒ぐなんてバカみたいって言ったのよ」
「っ!小さい事なんかじゃないでしょ!エルザが、仲間が逮捕されたのよ!?なのにどうしてティアはそんな平然としていられるの!?エルザが逮捕されようが自分には関係ないとでも思ってるの!?」
「落ち着けよルーシィ!」
「でもキャバ嬢の言う通りだよ。どうしてそんな事言うの?ティア・・・」
こんな状況だというのに冷静なティアを見てルーシィが叫び、アルカがそれを止め、ルーまでもがティアを『酷い』と言いたげな目で見る。
「リーダス、光筆」
「ウィ」
光筆を受け取ると、何やら空中に図を描き始める。
「普通に考えてごらんなさいな。私達は評議院にとって邪魔な存在・・・闇ギルドを潰した、いわば感謝されるべき存在よ。それに今まで多くの問題を起こしてきた。今更逮捕されるなんておかしい。アンタ達もそう言ってたじゃない。じゃあなぜエルザは逮捕されたのか」
ピタ、と手を止め、ティアは振り返る。
「簡単な話よ。今回はゼレフの魔法が持ち出され、あのままだったらギルドマスター達が死んでいた。そうなったら確実にあの10人の中の何人かの首はとんでいたわね。そして評議員の老人共は責任問題が自分達に及ぶのを恐れ、全ての責任を押し付ける存在を創らざるを得なかった。スケープゴートってヤツね」
空中に「スケープゴート」の文
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