マザーズ・ロザリオ編
終章・全ては大切な者たちのために
BRAVEBALL
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ー!!」
床にこびりついた粘液が急速に収束し、巨大な鋏が数秒前までスリーピングナイツが居た地点を貫いた。
「気を引き締めろ!!まだ終わってないぞ!!」
ユージーンらパーティーリーダーの渇も入り、緩みかけた緊張の糸が再度張られる。
しかし、咄嗟の対応というのは往々にして上手くいかない事が多い。
武器を取り落としたり転ぶ者が出て体勢が崩れたその時、
「先輩、リオ右翼!アード、ユウリ左翼!ロイド正面!」
カイトが新たに生まれた《クルスタシア》の背後に廻りながら指示を出し、僅か数秒でオラトリオ幹部陣がを包囲、同時に各々の最上位ソードスキルを発動。
甲高いアタックサウンドと鮮烈なライトエフェクトが部屋中に広がり、その威力でクルスタシアの硬直時間が追加される。
しかし、まだ足りない。
「ちょいと退いてくれやぁ!」
巨大な赤銅色の大剣が硬直したクルスタシアを押し潰す。
レーヴァテインの形体変化の1つ《大剣》。
そのインパクトに味方を若干巻き込みつつ、さらに時間を稼ぐ。ここまででクルスタシア完全復活から約10秒。
流石にそれだけ時間が有れば立て直しは出来る。
「反撃開始!!」
28層ボス戦は佳境を迎える―――
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ボスがその巨体を散らしたのはそれから一時間後だった。ステータスは変わらないのに何故そこまでかかったのかと言うと、単純に大きさが変わったのと次なる復活を防ぐために取り巻きを殺さずに無力化していたためだ。
「な〜んか予想以上にダルかったな……」
「ぼ、ボクも疲れた〜」
元気の塊みたいなユウキもよろよろしながら地面に座り込んでいる。まあ、考えてみればさっきユージーン隊に参加したメンツはイレギュラーボス2連続だった訳で……。へとへとでも無理もない。むしろ平然としているユージーンなどは相当タフなのだろう。
「皆、お疲れ様だった。今日はここで解散とするが、10分後に次層のアクティベートに向かう者はそれまで休憩とする」
最後にサクヤが仕切って今日の宴会は一応終了だ。現実時間でも凡そ9時頃なので頃合いだろう。
「ね、レイ君まだ時間ある?」
「ん……まあ大丈夫だが……」
「だったら一回家に戻らない?まだ皆残るって言ってるけど」
「それじゃあ、ちょっとおじゃましようかな」
どうやらタフなのはウチの連中も同様のようだった。
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場所は戻って22層。
ロイド、ルージュは28層の街でログアウトし、オラトリオメンバーは
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