第二十六話
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の?あたしの故郷では銃は一般的に使われている。あたしも小さい頃から扱ってきた・・・」
サンドファングはかなり遠くまで逃げていたが、イリアはたいして焦った様子もなく十五メートルはある距離でも構わず拳銃の引き金を引く。
辺りに乾いた銃声が鳴り響く。
「だから、狙った獲物は逃さない」
いい終えると同時、一発の弾丸が風を裂きながらサンドファングの頭部に命中し、頭が中から爆発したように弾けとび、砂漠の砂に砕けた頭の部分や脳みそが転げ落ちる。
真っ赤な液体がサンドファングの体を包みように流れ落ち、頭を撃ち抜かれたサンドファングはピクリとも動くことはなかった。
フッと銃口から出てきた煙を吹き、二丁の拳銃を腰にしまう。
「大分疲労してきているみたいだ、そろそろ決める!!」
自身の白銀色の剣で尾の軌道を変えながら横に回避すると、クレスはそのままサンドファングの懐に潜り込む。
「でやぁ!」
反応が遅れたサンドファングはそのまま勢いよく後方に吹き飛ばされる。
クレスは吹き飛んだサンドファングを見据えると両手で片手剣の柄を掴み、一瞬のうちに姿を消す。
まるで時間が飛んだかのように。
「せいやぁ!!」
クレスは吹き飛んだサンドファングの手前で姿を現すと、そのまま無数の斬撃を浴びせてから上空に切り上げる。そして、再び姿を消す。
「これが、父さんから受け継いだアルベイン流剣技だ!」
今度は上空に打ち上げられたサンドファングの更に上空に現れ剣を掲げる。
その前に何とか空中で体制を立て直したサンドファングが、鉄の強固を誇る尾で迎え撃とうと身構える。
「僕は必ず両親の仇をとると誓った、こんなところで躓いていられないんだぁ!!」
片手剣を握る力を更に強くし、渾身の一撃を秘めた剣撃を振るう。
それに合わせるように、サンドファングも自身の尾で片手剣に刺突を放つ。
互いの剣と尾がぶつかり合い、鼓膜を振動する激しい金属音が鳴り響く。
「はぁぁぁぁあああ!!!」
クレスの怒号が金属音を掻き消すと同時にサンドファングの鉄と同等の強固の尾を砕き、勢いに任せ剣を振るう。
遂にクレスの刀身が、サンドファングを捉えるとそのまま一刀両断する。
空中に鮮血が雨のように飛び散り、サンドファングはそのまま跡形もなく消滅する。
サンドファングの血で頬が真っ赤に染まり、それを手で拭いながらクレスはほっと息を吐く。
「こっちは終わったけど、ディアとカノンノはどうなったんだろ・・・」
まだ戦闘中なのか、それとももう倒して自分たちを探しているのか。
互いに離れた場所で交戦してしまった為、どうなっているのかわからなかったが、クレスは地面に座り込んでいるイリアを引き連れ、ディアとカノンノ、探すことにした。
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