暁 〜小説投稿サイト〜
天才少年と電脳少女
覚悟

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「俺たちでやるしかないか・・・」
俺は小さくつぶやいた。こんなんじゃ、時間が足りない、どう計算しても、どう頭をまわしても、無理だった。このままだと東京だけでなく、日本全体が凍り付いてしまうことになる
破片がアインの欲望を飲み込んだというならば、おそらくこのプログラムは、憎しみや悲しみ怒りなど吸い込み巨大化するということなのか・・・・?
だとすれば、今から俺が使用としているミサイル計画は、逆効果になってしまうかもしれない。
では、どうやって破壊する?どうやってここを切り抜ける?
「慎次君、悩んでるようだけど、大丈夫?慎次君は一人じゃないんだから」
・・・・その言葉を聞いて、奈菜の顔を見て、俺は気づいた。氷河期プログラムは、愛により解除されると
ミスクアトロの言った、認めてあげること、それもまた一種の愛だ。
憎しみや悲しみや怒りなどで、このプログラムは解除できない、まず、作った龍次が憎しみや悲しみや怒りを込めて作ったんだ。
怒りは怒りでは解決しない、憎しみも憎しみでは解決しない、悲しみも、悲しみでは解決しない。愛がなければ、きれいな心がなければ、解決しない。
「・・・・気づいたか?」
龍次は俺を見て言った。龍次も、今気づいたようだった
「今、気づいた」
「そうか、なら一緒だ。ここは俺がやる。お前は巨大化した氷河期プログラムに向かえ」
「あぁ」
俺と龍次はハイタッチを交わした後、俺は、大きな大きな氷河期プログラムへと全力で走って行った
「ま、待ってよ!」
奈菜も急いで、そのあとを追いかけてきた。
走って、走って、走って、ようやく氷河期プログラムの真下についた。なんといっても寒くて耐えられないのだが。向かうしかない
「慎次君、いったいどうするの・・・・?」
「氷河期プログラムは愛がないと止まらない。それは俺が考え出した結論だ」
「え?」
よく理解できていない奈菜は、少し首を傾げた
「奈菜、お前はミサイルを氷河期プログラムに打ち込んでくれ」
「でっ・・・・でも、核がどこかわからないよ?」
「どこでもいい、打ってくれ」
「・・・・わかった、慎次君が言うんだもん、大丈夫だよね」
「あぁ」
奈菜は俺を信じてくれた。そしてミサイルの発射準備に向かった。俺は、奈菜の期待に応えなければならない。俺は、信じてもらえたのだから
「3,2,1、発射!」
奈菜の掛け声とともに、俺たちで作ったミサイルは発射された。当たった場所は、氷河期プログラムの連結部分。どこでもいいとはいえ、うまくいったな、と思った。
「奈菜、ありがとう。あとは俺がやる」
核は壊せなくとも、動きは少し止まる。俺はその間に、氷河期プログラムをよじ登った
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