幼年期編
第2章
美琴ちゃんの彼氏(暫定)を餌付けしよう by 美鈴
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「ねえ当麻くん1つ質問なんだけど」
「えっと、なんですか?」
すこし怯えた感じに返された。うん、すっごいショックだ。だがこれくらいで挫けてはいけない。
「おなかすいてない?」
私のその言葉に返事を返したのは目の前の二人の『ぐぅ〜』というおなかのなる音だった。
「みこと、これすっげぇうまいな」
「まぁ、ママは料理上手だしね。ママ、当麻がおいしいってさ」
「ありがとねー、当麻くん」
当麻くんは私がそう言うと少しかたい表情だけどこちらに笑いかけてくれていた。
(私に直接言ってくれると嬉しいんだけどなぁ)
美琴ちゃんと当麻くんを見ながら、わたしは心のなかでそうこぼした。
あれからお腹をすかせた二人を連れて家に帰り大急ぎで昼食の支度をした。
本当は当麻くんをお家のほうに送ってあげた方がいいのだが、当麻くんと美琴ちゃんの様子を見ていると引き離すのは気が引けたのだ。
なんだかんだそんなことを考えているうちに二人は昼食を完食してしまっていた。
「ごちそうさまでした」
「ごちそうさま、ママ」
「はい、おそまつさまでした」
当麻くんは思っていたよりしっかりと教育されているらしい。
なんでこんなことを言うかというと食べ方が結構ていねいだったのだ。
まぁあえて言うと上品でもなく下品でもなくといったところだが、この年代の子と比べるとしっかりとできているように感じた。
「なぁなぁ、なんかしてあそぼうぜ!!」
「えっと…」
美琴ちゃんは当麻くんにそう言われて私の方を見る。これは遊んでいいかという意味だろう。
「いいわよ、美琴ちゃんは当麻くんと遊んでて。ママちょっと出かけるからお留守番よろしくね?」
「ママ、どっかいくの?」
「ちょっとね。付いてきても楽しくないから当麻くんと遊んでてね?」
「あ、うん」
「みことーなにする〜」
「はいはい、ちょっと待ちなさいよ」
本当に美琴ちゃんと当麻くん、どっちが年上かわからない。そう思いながら私は家を出た。
家を出ると私はまず携帯電話を取り出した。今回行くところにおいて必要な番号は当麻くんからさっき聞いていた。
その番号を入力するとわたしは通話ボタンを押した。
1コール目――でない。
2コール目――『はい上条です!!』でた、というか早すぎだ。そのこえからは焦った感じが伝わってきて、私はさっき考えていた『両親からも』説を打ち消す。
「あの、わたくし御坂美鈴という者ですが、上条当麻くんのご自宅で
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