天使と二人の髭男
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けの人形で良かった……でも、甘美な味を知ってしまった……私はもう、元に戻れません……」
ラミアは創造主に対する裏切りに罪悪感を抱いているのかレモンに対し、申し訳なさそうに言った。まるで人間のように、強い意志で創造主であるレモンに対して見つめていた。
「凄いわ、W17……貴方がそこまで感じ取れるようになったなんて…あなたは私の誇りよ……でもね、これも覚えなさい…絶対に退けない、意地をかけた戦いがあることをね……」
レモンはラミアに対し親元から旅立つ子を見送る母親の気持ちになった。
「でも、今は引く時ね、リー艦長退却するわ」
レモンはヴィンデルと一緒にシロガネに退却していった。
「はっ!レモン様」
リーはそう言うと、ハガネから通信が入ってくることに気づいた。
「テツヤか……」
リーは煩わしそうにテツヤからの通信を取った。
「まさか……リー、お前なのか!?」
テツヤは、自分の同期であるリーの裏切りに動揺を隠せなかった。
「ふん、お前たちでは地球を護れん、あのL5戦役の時はたまたま勝ったが、今度の異星人はどうだ!?上は自分の保身しか考えてなく、下は命令系統も理解しない無能ども……また、シンシアみたいな犠牲を出さないためには異星人に勝たなくてはならない……だが、連邦はボロボロじゃないか!!今度の異星人に勝てるのはシャドウミラーだけだ!!だから、私は連邦と決別した!」
「リー……お前……」
テツヤはリーの変貌ぶりに言葉が出なかった。
「……では、シロガネはこの宙域から脱出する」
シロガネはこの宙域から脱出した。
「W17……貴様を破壊する」
W16はW17に向かって、ラーズアングリフの両腰に装着している5連装ミサイルランチャーガン、肩のシールド内に1発格納された多弾頭ミサイル、左背面に装備されたミサイルポッドなどの実弾兵器でアンジュルグに攻撃していた。
「くっ!?流石にアンジュルグでは!!」
アンジュルグの装甲は特機クラスにしては、薄いため躱しているがそれも限界が近かった。運動性は高いがそれも特機クラスとしては、比較的高いだけで躱しきれない。
「くっ!」
多数のミサイルがアンジュルグに当たろうとした。
「オメガビーム!」
「オメガ・ブラスター!!」
二機のグルンガストからの攻撃により、ミサイルは全て撃ち落とした。
「……イルム中尉、ブリット少尉、クスハ中尉……何故私を助けるのでしょうか?……裏切り者ですことよ?」
ラミアは困惑した様子で、三人の行動を見ていた。自分はスパイとして潜入した。シャドウミラーを裏切ったとは言え、彼らに後ろから討たれても文句は言えない。
「ですが、ラミアさんは俺たちを助けようとしました……それだけで十分です」
ブリットはラミアの行動だけで十分だと言った。
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