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ヴァルハラ
英雄対勇者

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ギィイイイイン!!
ぶつかり合う、白銀と漆黒の剣。ぶつかり合う度に凄まじい衝撃波が発生する
くっ!なんて力だ!
俺はジークの実力を侮っていたつもりはない。しかしジークの実力は俺の予想を遥かに上回っていた
「どうしたんだい!もっと本気できてもいいんだよ!?」
ジークはそう叫びながら、凄まじい速さで斬りかかってくる
って、アンタが強すぎるんだよ!こっちは最初っから全力なんだよ!
「はぁっ!」
俺は全力で剣を振り回す。だがそれはあっさりとジークにかわされる
チッ!全然攻撃が当たらねぇ!
ジークが剣を大きく振りかぶった。俺はそれを剣で受け止めようとする
ドガッ!
しかし、その衝撃は頭上からではなく、腹部にはしった。
「ガハッ!!」
俺はかるく胃液を吐き出し、後ろに吹き飛ばされた。そして俺はようやく気付いた。腹を蹴られたことに
クソッ!強すぎる!戦いにすらなってないじゃないか!どうすればいい、ジークの攻撃を受け止めるのが精一杯だ、攻撃する暇すらない。だったら・・・
「これならどうだ!!」
俺は後ろに跳び、ジークと距離をとる。近距離が無理なら遠距離からな攻撃するしかない。俺は剣に凄まじい光を集める。だがそれをジークがただ呆然と視ているはずがない。ジークは凄まじい速さで詰め寄ってくる。だが俺のほうが速い
「ハァァァァアアアアア!!」
俺はジークに向かって光を全力で撃ち出した。しかし、流石英雄というべきか、ジークは全く取り乱さず、剣を振りかぶった
ガシャァァァン!
まるで硝子(がらす)が割れたような破砕音。ジークに向かって放たれた光は粉々に砕かれ、否、破壊された
なんだ、今のは・・・
ドガッ!
またしても、俺の腹部に衝撃がはしった
「ゴハッ!!」
今度は血まで吐き出してしまった。俺の体は光によって強化されていて、ある程度のダメージも遮断してくれる。だがジークの一撃はそれをたやすく越え、ダメージを与えてくる。
「戦いの中で気を抜いたりしたら殺されてしまうよ」
んなこと言ったて、俺とアンタじゃあ、天と地ほど戦力差があるんだぞ。どうしろっていうんだよ
ジークは嘆息し言った
「仕方ない。アドバイスをあげよう。君の持つような武器はね、想像力があればある程力を発揮するんだよ。さっき俺がやった「光を破壊する」、みたいにね」
想像力、か。それがあれば強くなれる?
「ほら、早く立ちなよ。勇者が何時までも倒れ込んだままじゃだめでしょ?」
「ああ」
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