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バカとテストと召喚獣 〜失った少年〜
第1章 僕と文月学園。
九時間目   許せない人
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試召戦争の準備もしているようだし、覚悟しておきなさい。近いうちに私たちが薄汚いあなたたちを始末してあげるから!』
そう言いながらC教室から出てくる秀吉。
「これでよかったかのぅ」
かなりスッキリした顔で戻ってくる秀吉。
とりあえず聞いてみる。
「ね、ねぇ、秀吉。あれって演技、なんだよね...実際は違うんだよね...?」
「当たり前じゃろうが」
良かった!本当に良かった...
『Fクラスなんて相手にしてられないわ!Aクラス戦の準備を始めるわよ!』
「さて、作戦もうまくいったことだし、俺たちもBクラス戦の準備を始めるぞ」
「うん」
あと10分で戦争が始まるし、あんまりのんびりしてられないな。
勝たなきゃ、ぶん殴れないし。
僕らは早足で教室へと向かった。
―☆―☆―☆―
「ドアと壁をうまく使うんじゃ!戦線を拡大させるではないぞ!」
秀吉の指示が飛ぶ。
雄二曰く『敵を教室に押し込めろ』という作戦らしいが、
――姫路さんに様子がおかしい。
総司令官のハズなのに、全く指示を出していない。
姫路さん程の頭脳の持ち主なら、何言っていいかわからない、なんてことはないだろうし、なぜかちょっと涙目だ。
「勝負は極力単教科で挑むのじゃ!補給も念入りに行え!」
今、指揮をとっているのは副指揮官の秀吉。
「左側出入り口、押し戻されています!」
「古典の戦力が足りない!援軍を頼む!」
まずい、Bクラスは文系が多いから強力な個人戦力で流れを変えないと一気に突破される恐れがある!
「姫路さん!右側に援護を!」
明久も同じことを考えていたらしく、姫路さんに言う。
が、姫路さんは、
「あ、そ、そのっ.....」
かなり泣きそうな顔でオロオロしていた。
一体どうしたんだろう。
「蒼空、古典は!?」
「ごめん、古典は苦手なんだ!」
「くそ、だあぁっ!」
明久が一気に古典の竹中先生のところに行く。
「......ヅ.....づれて....よ」
「っ!」
頭を押さえてまわりを見回す竹中先生。
....一体、明久は何をいったんだろう...
「少々席を外します!」
少し間があく。
「古典の点数が残っている人は左側の出入口へ!消耗した人は補給に戻って!」
さてこの間に、姫路さんに聞いてみますか...
「姫路さん、何かあったの?」
「そ、その、なんでもないですっ」
...いつもの彼女より、大げさだ。これは、何かされているな...?
多分、根本の野郎だろう。1発じゃ済まなくなりそうだ。
「そうは見えないよ。何かあったなら話してくれないかな。それ次第で作戦も大きく変わるだろうし」
僕が考えているあいだに明久も加わってきた。
「ほ、本当に何でもないんです!」
そうは言うけど、本当に涙目だ。
...いつかの僕に似てい
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