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プリテンダー千雨
修学旅行編
第九話
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・・・あれ、せっちゃん?」

そして、刹那さんが声を掛けるとこのかさんは目を覚ました。

「おっと。」

その時、千雨さん達サイバトロンが慌てて人間の姿になる。

「せっちゃん。ウチ、変な夢見たえ・・・」

すると、このかさんが言った。どうやら、攫われた時の事は夢だと思っているらしい。

「・・・よかった、もう大丈夫です。このかお嬢様。」

刹那さんはこのかさんが無事で一安心した様子だ。すると・・・

「良かった。せっちゃん、ウチの事嫌ってる訳やなかったんやね。」

その顔を見たこのかさんは本当に嬉しそうに微笑んだ。

「えっ・・・そ、そりゃ私かてこのちゃんと話し・・・」

すると、それを見た刹那さんはいつもとは違い、京都弁で言葉を返した。多分、こっちの方が素なんだと思う。

「し、失礼しました!!!」

と、その時。刹那さんは慌てて後ろに下がり・・・

「わ、私はこのちゃん・・・いえ、お嬢様を影からお守りで来ればそれ幸せです!だから、その・・・御免!!!」

逃げるように走り去って行った。すると・・・

「刹那さん!明日の班行動、一緒に回ろうね!!約束よ!!!」

アスナさんが叫んだ。それに対し、刹那さんは振り向いて小さく頷いた。




《千雨Side》

「何か、向こうは色々あるみたいだな。」

先生達の様子を見てフェニックスさんが呟く。とりあえず、聞いておかなきゃいけない事があるな。

「それで、二人はこれからどうするんですか?」

私がそう聞くと、父さんとフェニックスさんが順番に答えた。

「私は明日も仕事があるから、これから帰るよ。」

「俺はちゃんと休暇もらって来たからな。観光がてら京都で待機してるさ。」

「分かりました。何かあったらお願いします、フェニックスさん。」

「ああ、いつでも連絡してきてくれ。」

「千雨。父さんも何かあったら直ぐに飛んで行くぞ。」

「分かってるって。」

とりあえず、この後は旅館に帰って寝るかな。温泉は明日の朝にでも入るとするか。



続く


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