プレイバック Part.1 その2
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見当たらない。
それどころか、何となくだが頬を染めてアルスに寄り添ってる様に見える。
「どうやら気に入ってくれたみたいよ。良かったわねアルス」
本当に良かったわ。
これで私が恨まれる事はなくなりそうだし……
暫く城内を捜索していると、図書室の様な場所で女の幽霊に遭遇する。
その姿があまりにも恨みがましく恐ろしかったので、取り敢えず臨戦態勢で挑んでみる。
しかしアルスは危険がないと言い切り、その幽霊が導くままに進んで行く。
渋々付いて行くと王様達のお部屋みたいな場所に連れてこられた。
そこではさっきの幽霊が、か細い声で何かを訴えてくる……
あまりにも聞き取りづらく内容を把握出来ない。
聞き返そうにも幽霊の表情(前髪で顔を半分隠してる感じ)が恐く、何度も聞き返せないし、近付いて声をハッキリ聞こうとも思えない。
兎も角恐いから此処から早く立ち去りたいわ……
今度は王様らしき幽霊に遭遇する……と言っても、私は最初気付かなくって、アルスの言葉を信じて付いていっただけなんだけど。
ただ、こっちの幽霊は見た目の怖さはなかったわ。
でも一方的で不愉快な人物(幽霊)であることは間違いない。
女の幽霊とは違う理由で会話が成り立たない為、これまた早々にコイツの側から離れオバケ退治に没頭する私達。
それに会話こそ成り立ってないが、王様幽霊は色々とヒントをくれたので、それに従って行動する事が出来た。
つまり、一旦地下へ行き松明を見つけたら、それを使って真っ暗闇な4階で、オバケの親玉を退治するって事!
明確な目的さえあれば、物事の解決なんて簡単よ!
私達は軽くなった足取り(スドー君は“ズズズ”と引き摺ってるが)でボスの所へ辿り着きました。
「ふぇふぇふぇ……こんな夜更けに人間の子供が何用かな?」
「ぼ、僕達はこの城で悪さをするオバケを退治しに来たんだ!」
見た目がガイコツみたいな骨と皮だけのオバケに、大分怯えながらアルスが律儀に答えてる。
「ふぇふぇふぇ……随分と勇ましい子供だのぅ……どれ、ワシがお前等にご馳走してやろう。もうちょっと近くに来るといい」
「いえ、遠慮します。知らない人から物を貰っちゃダメって言われてますから」
確かにそうだが、今はそう言う事を言ってる場合じゃないと思う。
「ふぇふぇふぇ……何じゃ、ワシが恐いのか? 臆病なガキ共じゃ!」
「な!? こ、恐くなんて無「はい、とっても恐いです。特に顔が!」
今の私には恐い物なんて存在しなくなっている。それなのに予想外の侮辱を受け反論しようとしたのに、アルスが怯えながら遮り勝手に怯えてる事を認めてしまう。
「ちょっとアルス! 私は恐くなんてないわよ!」
アルスはそうかもしれないけど、私は恐くなんてない!
「
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