拠点フェイズ 3
拠点フェイズ 馬正 関羽 張飛 趙雲
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現状だ。
「そういうこと。本来は警官たちの中から、新たに警視を選抜して、馬正には警邏隊の方をしばらく専念……と思ってたんだけどな」
「資金の方は、なんとか目処が付きましたが……拡張における警官の増員、そして火消し……町火消しですか。そちらを監督するとなると……」
三つの組織を、私一人で統括することになる。
それはつまり……権力の集中。
さすがにまずいと思うし、何より私の体がもたない。
「だな。だから警邏隊については、別の者に担当を任せようと思う」
「別の者……雲長殿ですか?」
「いや……星にしようと思っている」
なんと……
確かに、子龍殿でしたら警邏隊を任せても良いとは思いますが……
「本人が、うんといいますかどうか……」
「……うーむ。それついては俺が説得と教育するしかないなあ。どのみち、砦や見張り台のこともあるし」
「となると、主ご自身で監督なさるのですか?」
「せざるを得ないな。現状、将軍クラスの人材が足りない」
確かに……武官として様々にこなせるのは、雲長殿を始め、翼徳殿、子龍殿を除けば、我が主ぐらいになりますが。
「私はてっきり、主は内務外務の総指揮を取られるかと思っておりました」
「そのつもりだったんだけどね……まあ、そっちもやるさ。そうか、そうなると……どうしても現在の第一軍の武官候補たちから人選する必要があるな」
「最終的に、そちらから長をつけると?」
「当面は星になるだろうけどね。うーむ……これは朱里と雛里と煮詰めないとダメだな。ともあれ、現状は今の線でいく。頼むぞ」
「御意……しかし、本当に主は湯水のように案が浮かびますな」
その知識と智謀には、尊敬を通り越して畏敬の念すらある。
この方に仕える我が身が、なんと誇らしいことか。
「俺には数千年の人類の歴史がついている。俺自身の功じゃないさ。礼を言うなら時代劇に言ってくれ」
「じだいげき?」
「あ〜……まあ、気にするな。じゃあ、そろそろいかないとな」
そう言って席をたつ主。
「お忙しいようですな……どちらへ?」
「愛紗と鈴々に、調練の様子を見てくれと言われているんだ。ちょっと行ってくる」
―― 関羽 side 漢中近郊 ――
「次! 右翼方向に仮想敵! すみやかに魚鱗編成!」
私の声に、一糸乱れぬ行動で槍を構える兵たち。
うむ……良い動きだ。
「丘の上まで駆け足! 進めえぇ!」
騎乗した私を先頭に、さながら戦場と同じように掛け声をあげて行動する。
丘の頂上で槍を振り、その周囲に駆け寄ってきた兵たちを見る。
どの兵も息は荒いものの、その顔つきは真剣そのものだった。
「よし! しばし休
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