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無の使い手
ブルー編
能力
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のかな?)
そんなことを考えていると、右手を掴まれ
「これ、お近づきの印に」
チョコレートがのっていた。
ポケットに手を入れるような仕草はなかった。
袖に隠しているわけでもなさそうだった。
つまりこのチョコレートは、なんらかの能力によって創られたもの。
何かを創る……創造?
(違う)
何を創造できるかにもよるが、なんでも創造できるとなると、それはもうブラックの領域だろう。
しかも、このチョコレートは能力で編まれた感じがしない。
つまり、このチョコレートは紛れもない本物。
そして、能力を否定する能力をこのチョコレートに使っても消えて無くならないだろう。
(何なんだろう……三島さんの能力)
そんなことを考えていると
「少しいいか?」
後ろから声をかけられた。

体育館で演説をしていたとき、一際目を引いた生徒がいた。
(あれが和葉の言っていたヤツか)
異様、としか言い様がない。
己の能力をもってしても何も知ることのできない生徒。
(和葉が興味をもつのもわかるな)
俺たちブラックをあしらえるとすれば、同じブラックだけ。
俺たちブラックは確かに全能の存在だが、全能の及ぶ範囲を競っている。
例えば、ある作品で全能のキャラクターAは一つの宇宙で全能の力を使っていた描写なり、設定があったとしよう。
そして、別の作品で全能のキャラクターBは2つの宇宙で全能の力を使っていたとしよう。
この時、戦えば勝つのはキャラクターBである。
全能なら全能の及ぶ範囲も変えられると思うかもしれない。
しかし、例え変えたとしても勝つのはやはりキャラクターBである。
もともとの世界観が違うのだからその作品の最大の世界観でしか考えられない。
俺たちは同じ宇宙にいるが、別々の作品のようなもの。
そういう論理(ロジック)でできている。

話がそれたので戻そう。
演説を終えた俺は、1-1-1の教室へと向かっていた。
とある女子を生徒会へと勧誘する目的と、和葉が興味をもっていると言っていた男子に会うためだ。
教室に入ると目的の男女が何やら話し合っていた。
都合がいい。
「少しいいか?」
「生徒会長!」
女子がびっくりして声を出していた。
男子の方も声には出していないが驚いているように見える。
「三島 恵さん……であってるな?」
「あ、はい!」
「そう緊張しなくてもいい。 深呼吸すれば落ち着くぞ」
「お言葉に甘えて」
スーハー、と大きく深呼吸を一度して
「もう大丈夫です」
「話を途切れさせてすまない」
「いえ……そんなことは」
まだ、緊張しているようだが多くは突っ込まない。
「単刀直入に言おう。 生徒会へ入ってみる気はないか?」
「え?」
「君の能力(ちから)で書記をやってもらいたい思ってな」
普通の
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