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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第156話】
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……」



 俺としても、そんな怪しさ全開の都市伝説は信用したくない。

 何でも有名企業が支援してるとか言うが、それなら何でメジャーにならないのかが疑問だし、多分名義貸しみたいな悪どい方法を――あればだが。


「まあいいや、あんまりゴミにならないように何個か分けてくれないか?」

「うん。……はい、どうぞ」


 そう言って、BB弾を受け取り――。


「じゃあロビーに行くか――ラウラ、様子は?」

「……今なら大丈夫だ。ヒルト、美冬。教官達によろしくと……」

「あ、僕もそう伝えて?」

「了解。……じゃあな、また後でな」

「じゃあ行ってくるね?」


 そう告げ、俺と美冬は忍び足で部屋を出て通路を進んで行く――。



――ロビー――


 何とか音を利用し、ロビー近くまで来たのだが新たな問題が――。


「……何で織斑先生が親父と母さんに話をしてるんだよ……」

「……お兄ちゃん、どうする?」

「……見つかるのを覚悟で行くしか無いだろ?それか俺が囮か――」

「……ダメだよ?見つかるなら、私も一緒だもん」


 言って、絡ませた腕をぎゅっと抱く美冬。

 ……意識するから勘弁してほしいのだが。


「……仕方ない、もう開き直って行くか」

「うん。それに、もしかしたら反省文だけで済むかもしれないしね」



 そう言って開き直り、堂々とロビーに俺と美冬が姿を表すと親父が――。


「お?ヒルト、美冬、どうやら間に合ったようだな」

「うふふ。無事にこれた様ねぇ」

「――では有坂さん、発注した【例の物】、二学期が始まる前に納入をお願いします」

「わかりましたぁ」


 言って、織斑先生がちらりと俺と美冬を見、目を閉じてその横を通り過ぎる――その一瞬。


「……お前たち、ちゃんと親に挨拶しろ。――私はロビーでお前たちとは会っていない、わかったか?」

「……織斑先生……ありがとうございます」

「……ふっ」


 静かに微笑し、ロビーの椅子に座る織斑先生。


「お父さん、お母さん!」

「おぅ。美冬、俺たちは一旦アメリカに戻るぜ?」

「うふふ。ほら美冬ちゃん?」


 言って、両腕を広げる母さん。

 それを見て、目を潤ませながら美冬は勢いよく母さんに抱きつく。


「あらあら?これで今生の別れじゃないのに……美冬ちゃんったら」

「……だってぇ……また居なくなると思ったら寂しいんだもん……」

「うふふ。美冬ちゃんはいつまでたっても甘えん坊ね♪」


 そっと髪を撫で、赤ちゃんをあやす様に美冬を落ち着かせようとする母さん。



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