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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第156話】
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 俺がそう告げると、察したのかドアを静かに開け、通路の確認を行った。


「……クリアだ。――だが、見回りの先生方もそう簡単には行かせてくれないだろう」

「……うーん。やはり光学迷彩使用して一気に抜けるか……」

「それか、僕とラウラが囮になるか――だね?」


 そう告げるシャルの提案を、俺は首を横に振って否定する。


「それはダメだ。前にも言ったがお前達が問題を起こして強制帰国になるのだけは避けたい。……てか、シャルは帰国=終わりだし、ラウラだって立場が悪いんだから」

「……そうだよ?私も、こんな事で二人、帰ってほしくないもん」

「……そうだね。ごめん、ヒルト、美冬」

「すまない……ヒルト、美冬。――だが、策が無いとどうにも……」


 皆で唸っていると、寝ていた未来も起き上がった。


「んんん……朝から皆、うるさいよぉ……」


 若干舌っ足らずな喋りで言う未来、眠り足りないのかやはり目を擦って――。


「おはよ、未来」

「うん……おはよぉ――――何でヒルトがここに居るの?」


 ごもっともな質問だ。

 意識ははっきりしてるが、特段俺が居ることで叫んだりしないのはありがたい。


「シャル、代わりに説明よろしく」

「え?……もぅ、仕方ないなぁ……」


 頼まれ、口調ではそう俺に言うものの、声色は喜色に満ちていた。

 そして、シャルが起きたばかりの未来へと簡単に現状の説明をすると――。


「……それなら、【音】を利用するのは?」

「「「音?」」」

「うん。人間って、何かしら音が鳴ったらびっくりしたり、それを確認しに向かうじゃない?――ほら、ゲームでもそんなのあるじゃない。壁叩いて回り込んで移動したりとか段ボール被ってとか――」

「……多分段ボールは上手くいかない気がするが、音を利用はいいかもな。――肝心の音をたてるものが無いが」

「それならとりあえずこれはどう?」


 そう言って取り出したのがBB弾の入った袋だった。


「……ちょっと待て、何で未来がそんなもの持ってきてるんだよ」

「……好きで持ってきた訳じゃないよ。この鞄、私立高校に少し行ってた間に使ってたやつで、そこに居た男の子に何かサバゲー部?みたいなのに誘われた時に貰ったままずっと入ってたんだもん」

「サバゲー部?……未来がサバゲーねぇ……想像不可能だ」

「まあね。……何でもそのサバゲー部は放課後、どこともいえないフィールドで戦ってお金儲けしてるって噂だもん」

「……?何じゃそりゃ?――てか都市伝説になってる奴か?確か参加するだけで3000円ぐらい貰えるとか、現代の錬金術だとかたっくん等が言ってたな
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