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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第156話】
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を、ヒルトはこんな朝早くにこそこそと部屋に侵入等――」

「わ、訳があって美冬を起こしに来たんだよ……!」


 何とかわかってもらおうとするのだが、完全に技が入り、少し捻られるだけで全身に激痛が走る……。

 しかも、顔が見えないから余計に信用されなかった。


 ――と、手前側の布団にくるまった方が騒ぎに気付き、眠い目を擦って起きた。


「……ラウラ、騒がしいよ……?何かあっ――」

「よ、よぅ……シャル」

「え?な、何でヒルトがここに居るの!?」

「む?シャルロット、本当にヒルトなのか?」

「う、うん。だって……暗いけど髪は銀髪だし……」


 シャルがそう言い、ラウラも捻って押さえた俺の手を解放し、確認しに来る――。


「……!!す、済まないヒルト……まさかヒルトとは思わなくて……」

「い、いや。俺もこんな朝早くに侵入するのも悪いからな……しかし、完璧に決められてたからキツかったよ……ははっ」


 乾いた笑いが部屋に響く――そして、シャルが口を開いた。


「……でもこんな時間にどうしたの?夜這い……じゃ、ないよね……?」

「む?……い、言ってくれれば私だってちゃんと準備して待っているのに……」


 シャルの夜這いという言葉に反応したラウラが、恥ずかしそうに浴衣の裾を握って俯いた。


「……悪いが夜這いではないぞ?てかこの部屋で対象を一人に絞って夜這いとか無謀すぎる……てか、誰かに刺される」

「……ふふっ、そんなことはしないよ?……じゃあ、何で朝早く来たの?」

「美冬を起こしに来たんだよ。もう親父や母さんはチェックアウト済ませてロビーで待ってるからな……」


 そう告げると、シャルとラウラの表情が一変し――。


「た、大変じゃないっ。――ラウラ」

「うむ。……美冬、起きろ」


 反対側の生足が出ていた方の布団を剥ぎ取るラウラ。

 そこにはだらしなく寝ている美冬の姿が――兄として、かなり複雑な思いなのだが。


「んんっ……もぅご飯の時間……?」

「違うぞ。美冬、起きて浴衣を正せ。教官達がロビーで待っている」

「教官……?織斑先生……?」


 こしこしと目を擦る美冬。

 まだ眠いのか大きく欠伸をした美冬。

 ラウラがいつも織斑先生の事を教官と言ってるせいか、美冬は完全に織斑先生だと勘違いしている。


「……美冬、親父と母さん今からアメリカに戻るって。だから美冬を起こしに来たんだよ」

「……あれ?何でお兄ちゃんがここに……?――って、今の本当なの?」


「あぁ。俺は親父から昨日訊いて知ってたが……何にしてもロビーまで向かいたいが――ラウラ?」

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