一部
出逢い
これが世界を牛耳ってる男ですか、、、、!?
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だ」
「…」
チェキータ氏は何も言わなかった。
そして、ちょっと気まずい時間が流れた後に、
「…さて、あんまりダラダラしすぎたね。マリーちゃん、君をあの人の所へ届けないと僕は怒られてしまう。
だから、そうだね。僕が君を試した事は内緒にしといてもらえるかい」
「嫌ですっ!」
「どうして? それは困ったな」
「違います! 試すとか以前に私は今の状況に納得していませんっ。よってどこにも行かないのですっ!」
マリーは固い覚悟を決めた。絶対にこのまま場に流されてたまるか。あの禿ボスに騙されたのもそうだし、武器商人の大親分みたいな人に会って無事で済むわけがない。とにかく嫌な予感しかしないのだ。
「…絶対だめかい?」
「徹底抗戦の構えですよ、私は!」
キャスパー氏は困った表情をしているが構うものか。命より大事なものはないのだから。
「…それじゃあ、君の為に用意した食事の席はキャンセルしないと。肉中心の料理だったんだけど…」
「行きますっ、、、、、」
マリーにとっては残念ながら目先の肉より優先すべき事はないようだった。
「わあああーーーー! お肉がいっぱいだあああーーー!」
どんないかがわしい店に連れて来られたかと思ったが、マリーが連れてきてもらったのは正真正銘の高級料理店だった。しかも、完全に隔離された個室に案内された。
そこには、豪勢なフルコ―スが細長いテーブルの上に用意されていた。
「うん? まだあの人は来てないみたいだね。…まあ、その方が都合がいい」
「ふわあぁぁぁ♪♪♪」
見ているだけでマリーはお腹が減ってきた。思えば、任務の晩から何にも食べていなかった。あれだけ欲しいと願った風景が目の前に広がっているのだ。
周りの目もはばからず、マリーの口元からよだれが噴き出す。じゅるり、と舌舐めずりをする姿は花の乙女よりは大金を目の前にした盗人に近かった。
「ねえ、マリーちゃん、聞いてるかい?」
「え? あ、はい。ご飯に夢中で聞いてませんでした」
「フフンフ、全く君は面白いね。…なんだか本当に興味が湧いてきたよ。なんなら今からこの娘、もってちゃおうか?」
「ちょっと、キャスパー!?」
チェキータが慌てて言った。
「私はあの人らと事をかまえたくなんてないよ。厄介すぎる」
「フフンフ、冗談、冗談。僕だってそれぐらい分かってるさ」
「キャスパーが言ったら冗談に聞こえないから」
チェキータの言葉を無視してキャスパーはマリーの方をじっと見た。
「マリーちゃん、ちょっと僕らあの人探してくるから。ここで待ってて」
「探しに行くう…? 怪しいですね。まさかそのままトンズラなんて
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