一部
出逢い
これが世界を牛耳ってる男ですか、、、、!?
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洗濯から人殺しだってやれます! あんまし人殺しばっかは嫌だけど、時々美味しいお肉が貰えれば何でもしますから!!! 助けてええええええええ!!!!!」
マリーが懸命に叫ぶと、ぱんぱんぱん、と適当な拍手がした。
呆気にとられて視線を別に向けると、銀狐がお腹を抱えて笑いだしていた。
「アハハハハハハ!」
「ちょっとキャスパー、それはないんじゃない? 失礼よ…ププ」
チェキータに目を向けると彼女も必死に笑いをこらえていた。いつの間にか首のナイフも仕舞われている。
キャスパーはそれからもひとしきり笑うと、ようやく私の顔を見た。
「…ああ、ごめん、ごめん。だって、お肉って…。
僕も大概いろんな人の命乞いを見てきたけど、君が初めてだよ、こんなに笑わされたのは。
…うん、そうだね。合格!」
「…ご、う、かく?」
「ごめんね、マリーちゃん。この馬鹿が実力を試してやろうって言いだしたのよ」
「フフンフ、チェキータさんだって乗り気だったじゃない」
化狐と女豹が笑い合った。それにつられて、操縦席からも笑い声が聞こえる。状況をだんだんと把握してくると、マリーは顔を真っ赤にした。
「ひどいっ! サイテ―だ、みんな! いたいけな乙女の純情をもてあそんで笑うなんて! 大人なんて全部汚いんだっ!」
「まあまあ、怒らないでよ、マリーちゃん。君の実力が知りたかったんだ」
「ふつー、お試し感覚で寝てる人に銃ぶっぱなちますかっ!?」
「それはMrガンボッチに聞いたんだ。君は寝ている時でも銃口を向けられたらちゃんと気づくってね」
「あの口の軽いもうろくジジイのせいか…。私の個人的情報を漏らしたな…。絶対恨んでやる」
ボスの禿げ頭にタバコを押し付けるのを妄想していると、いつの間にかチェキータ氏の顔がマリーの目の前にあった。あまりの近さにのけぞった。
「うわあっ! なんですか…もう」
「それにしてもスゴイわね。あんな至近距離からの弾、どうやって避けれたの。そもそも寝てたんでしょ?」
「っお、意外! チェキータさんでもスゴイと思う事あるんだね」
「失礼ね、キャスパー。そりゃ私だって弾ぐらい避けられるけど…。どうやって撃ったのに気付いたのかは気になるじゃない」
そう言ってマリーの瞳をじっと見つめるチェキータ氏。マリーは、あんただって避けられるんかい! という突っ込みをしたいのを我慢して答えた。
「なんとなーく、嫌な気配が分かるんです。寝てる時も起きてる時も。だから、その気配がしたらとりあえずそこから逃げる事にしてて…。無意識に体が動いたんです」
マリーの言葉にチェキータは顔を難しくして、キャスパーは小さく言った。
「無意識に、ね。…フフンフ、それは便利そう
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