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皇太子殿下はご機嫌ななめ
第24話 「戦争目的、戦略、戦術」
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虚ろになりました。

「戦争目的ですか……」
「そして帝国も戦争目的を変える必要がある。俺は同盟の人間を農奴に落とすつもりはないからな。農奴にしても意味がないんだ」
「意味がない?」
「農奴は生産者ではあっても、消費者ではないんだ。パイは増えない」
「ああ、消費者というパイか……」

 皇太子殿下がコーヒーに口をつけました。
 ラインハルトとジークも目の前に置かれてあった、ホットチョコレートをがぶ飲みし始めました。
 もう〜二人とも。お行儀が悪いですよ。以前よく作ってあげた時は、そんな風に飲まなかったのに。

「いま俺が同盟に対して、嫌がらせじみた事をしてるだろ?」
「確かに嫌がらせだと思う」
「ラインハルト様」
「いや、構わん。確かに嫌がらせだ。それら全ては同盟の人間から権利を取り上げるための布石だ」
「布石になるのか?」
「なる。選挙のたびに遠征してくるのも、麻薬の事も。お前らに統治を任せて置けない。一人前扱いして欲しければ、もう少しマシになってからだ。と言って取り上げる」
「そんな事したら反乱が起きるぞ」
「起きるだろうね。だがそれがどうした。甘ったれたガキに阿る必要は感じない。罰を与えるたびにそう宣言する。もう少しまともになってから物を言えってな。自分達がまともにならない限り、一人前扱いはされない。自業自得だと」

 うわ〜。やり口がひどい。
 完全に子ども扱いする気ですね……。しかも一人前になった事を自分達で証明させる。
 そんな事できるのでしょうか?

「それがアーレ・ハイネセンの説いた。自主・自律・自立だろう。それが向こうの自己主張じゃないのか? 自らの主張を証明しろと言ってるだけだ」

 意外と皇太子殿下って怖い人なんですね。

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