第24話 「戦争目的、戦略、戦術」
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
はワルキューレにプラスしてザ○があるからな、単純に考えても、戦闘機としては二倍の戦力だ。スパルタニアンだけでは不利だ。
増援艦隊を増やすか……。
だが狭い回廊内では大軍は自由に動けんか?
多けりゃ良いってもんでもない。
ラインハルトに聞いてみようか、いや、ガキに頼っているようじゃダメだな。
「フェザーン回廊を使うか、理由はバカな貴族ということで」
よし、これでいこう。
■軍務省 帝国軍統帥本部長シュタインホフ元帥■
軍務尚書エーレンベルク元帥と私そして、宇宙艦隊総司令長官ミュッケンベルガー元帥の三名は、顔を付き合わせていた。
「宰相閣下から、増援艦隊は四個艦隊との命が下った」
「四個か、多いな」
「よほど警戒なされているのだろう」
「それとは別に、さらに別の四個艦隊でフェザーン回廊を通り、イゼルローン回廊の出口を塞げとの命もある」
「計八個艦隊の動員か、よくぞそこまでなされる」
「しかし大丈夫なのか、奴らも警戒しよう」
「皇太子殿下には、フェザーンにはバカな貴族をまとめて派遣する事になっているそうだ。そいつらを降ろした後、イゼルローンに向かえとの事だ」
「なるほど、大規模な挟撃かっ!! しかも理由がバカな貴族が駄々をこね、艦隊で送らせたという事にするのか……」
「送るリストを見せてもらったが、連中ならさもやりかねんと思えるところがみそだな」
「イゼルローンに攻め込んでくるというのに、戦力を削ぐような真似をするバカな貴族。しかも自分の見得のためだけに……」
「かつての帝国ならば、あっておかしくない理由よ」
「さぞ叛徒どもも、迷うであろうな」
■宰相府 アンネローゼ・フォン・ミューゼル■
「ラインハルト、戦争目的と戦略と戦術の違いが分かるか?」
「戦争に勝つための作戦と戦闘に勝つための方法の差だろう」
皇太子殿下がラインハルトとジークを相手に話しています。
おそらく皇太子殿下は、ラインハルトに話しながら、ご自分の考えを纏めているのでしょう。
「それじゃあ今一、分かりにくいな。それではたとえ話で説明してやろう」
「うむ。聞いてやろう」
こくんっと頷く、ラインハルト。かわいいー。
「例えば行きたい学校がある。こいつが戦争目的。その為の大事なテストがある。それに受かる事、これが戦略目的だ。そして問題を解く事、これが戦術になる。ところがな、テストの途中で難しい問題に当たる事がある。解くために時間を掛けすぎると、必要な得点が得られなくなるかもしれない。問題は解けるかもしれないが、テストには落ちる。こうなるとどうなる?」
「つまり戦術的には勝利したが、戦略的には敗北。戦争目的は達せられない」
「その通り。そして補給は戦術的に勝利を得るために必要な物
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ