六話 「波の国」
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肉体的な鍛錬は体がある程度まで成長しきるまで程々にするべきだろうと再度思う。
やっぱり、まずはチャクラ的なやつだったり術的なやつ。技術方面だなこりゃ。
自分の体も見ながらそう結論づけ、気づく。
まだ変化解いてねぇじゃん。
まあいいかと下着を脱ぎ去る。そしてふと思い、変化を解く。
変化が解け元に戻るが、服は着ていない。見れば脱いだ服も縮んでいる。マジどんな原理だこれ。
白の方を見れば、白はまだ服を脱ぎ切れていない。
「んじゃ、お先」
待つ理由もないので戸を開け先に入る。
さっきまでおっさんが入っていたからか、空気がやや暖かさを残している。
風呂自体もまあ、普通の大きさだ。
軽く桶で湯を取り、足にかける。うん、温かい。
そのまま湯を体にかけ、石鹸で体を洗い、流さないまま頭を洗う。
???ガラガラガラガラ
戸を開ける音とともに聞こえる小さな足音が聞こえ、白が入ってきたことを感知する。
このままでは目が開けられず動けないのでさっさと頭を泡立て、さっさと流す。
子供の体だからかもしれんが、泡が眼に入ると妙に痛くて開けられないんだよねこれが。
流し終わり、顔を手で拭いながらシャワーを後ろ手に白へ渡す。
「ふう。はい」
「ありがとうございます」
受け取ったのを感じてからそのまま湯船に入る。
少し泡が目にでも入ったのか、チクチクと痛むので何度か湯を掬って洗う。
うん、治った。でも視界が涙で滲んだままだこりゃ。
ほっときゃ治るとそのまま力を抜いて湯につかる。
(あー、あったけぇ……)
子供には少し熱めだが、疲れた体には心地いい。
シャワーが止まり、椅子に座っていた白が立ち上がる。
それを横目で確認し、少し端に寄る。子供の体なら、こうすりゃ二人は入れるだろ。
その意図を読み取ったのか、
「すみません」
といいつつ白が俺とは反対側から湯に入……ン?
今見たありえない光景に、まだ目がおかしいようだと思い軽く目をこすり何度か眼をパチパチさせる。
うん、もう問題ない。
そしてもう一度、既に湯につかっている白の体の、湯の中の部分を再度見る。
え?……え、あれ?え、ちょ、え……え?
どう見てもあるべきものが見当たらず、混乱する。
そんなこっちを見てか、白が不思議そうにこっちを見る。
「どうかしましたか?」
「いや、その……白ってさ、ないの?」
「?何がですか?」
うん、何がだろうね。こっちも混乱してるんだよ。
「その、なんていうかさ……刀だよ」
「刀ですか?」
「そう。こう、本来なら生まれた時から持ってるさ、いざという戦いのときに抜いて生身で使う力強い刀で、鞘に納まる奴」
白が不思議そうな
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