第五章 StrikerS編
第百四十三話 『公開意見陳述会(1) 前夜のそれぞれの想い』
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る。
『はーい。元気だった?』
「うん。こんばんわ、母さん」
「よう、リンディ。そっちは元気か?」
『ええ、ランサーさん。それとヴィヴィオもこんばんわ』
「えっと、こんばんわ」
ヴィヴィオもしっかりと挨拶できていることに安心しながらも、
「何かありました…?」
『うん。明日の陳述会なんだけどね。私も顔を出そうかどうしようかって迷っているのよ』
「ああ、その事でしたか。それなら大丈夫だと思いますよ。
クロノも任務中ですし…。本局の方もあんまりいらっしゃらないとか…」
『ああ、そう? しばらくぶりに娘の顔も見たいし、ヴィヴィオとも会いたいんだけど』
リンディ母さんはそう頬を染めながら呟く。
ああ、なんだ。最近帰っていないから寂しいんだね。
アリシアはよく帰っているとか言うけどね。
「あの、母さん? 私は警備任務ですし、ヴィヴィオは寮でお留守番ですから」
『あー、そっか。そうよねー』
と、なにやら残念そうにしながらも楽しそうに会話をしだす母さん。
傍目から見ても楽しそうで私は思わず笑みを零してしまうのだった。
それから通信を終えると、
「リンディも相変わらずだったな」
「そうだね、ランサー」
ランサーと二人で話し合っているとヴィヴィオがなにやら飾られている写真立てを見ながら、
「リンディママもフェイトママのママ。こっちのママもフェイトママのママ…」
プレシア母さんの事を言っているんだね。
この写真はプレシア母さんとアリシアが映っているもので私は映っていないけど、でもいいんだ。
プレシア母さんは死んじゃったけど、私にはアリシアがいるから。
それでヴィヴィオに近づいて二つの写真を持ち、まずはプレシア母さんが映っている方を説明する。
「そうだよ。テスタロッサのおうちのプレシア母さんと、ヴィヴィオはまだ会った事がないけどアリシアお姉ちゃん…」
そして今度はプレシア母さんはいないけど、リンディ母さん達と撮った写真を見せて、
「真ん中がリンディ母さん、周りにクロノお兄ちゃん、エイミィお姉ちゃん、クロノお兄ちゃんの子供達のカレルにリエラ、私とアリシアとアルフとランサー…。
プレシア母さんが私に命をくれて、リンディ母さんが今も私とアリシアを育ててくれてるの」
「うー…?」
でもヴィヴィオは少しわからないという顔になっている。
まだ少し難しかったか。
それでヴィヴィオを抱きしめて、
「少し難しかったね。でも、プレシア母さんもリンディ母さんも私にとって大事なお母さんなんだよ」
「ヴィヴィオと一緒ってこと…?」
「そうだよ」
するとヴィヴィオは笑顔になってくれた。
よかったよかった。
「おい、ヴィヴィオ。これ以外にも集合写真が結構あるから
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