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ヘタリア大帝国
TURN90 密林という名の迷路その六
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「そのうえで、ですね」
「次の戦域に向かおう」
「わかりました、では」
 こうして鉄鋼弾攻撃も浴びせたところでだ。攻撃を受けて一旦割れた赤ハニワはくっついてからここで言った。
「撤退だホーーーー!」
「はい、後方に下がりましょう!」
「それでは!」
 将兵達も応える、アステカ軍は枢軸軍があえて空けておいた退路から必死に逃げた。
 東郷は戦域を制圧してからこう全軍に言った。
「アステカは迷路の様な宙形だ、だからだ」
「この戦域にですね」
「防衛の為に艦隊を置いておこう」
 こう秋山に話す。
「その艦隊だが」
「どの艦隊を置きますか?」
「二個艦隊程だが」
 東郷は今アステカに来ている艦隊の名簿を見た、そして言った。
「あっ、そうだったのか」
「そうだったとは」
「いや、カナダさん達も来ていたんだな」
 枢軸軍全体の実質的な司令官であるが彼等のことは把握していなかった。
「そうだったんだな」
「あっ、そうでしたか」
 しかも秋山もだった。今気付いた顔だ。
「カナダさんに妹さんの艦隊もですね」
「来ていたんだな。しかもアステカとの戦いに最初からな」
「はい、私も気付きませんでした」
「あれっ、カナダさん来てたの?」
 ガメリカの外交を預かるハンナもモニターから驚きの顔で言う。
「そうだったの」
「それは知らなかったたい」
 インドも知らないことだった、知らないことを知っているとブラフを言う彼ですら今はこう言うのだった。
「あの人もいたたいか」
「ああ、そうだった」
「カナダさんはどうしてもね」
 ハンナはいささか気まずそうな顔になっていた、そのうえで言う。
「気付かないから、いても」
「それは影が薄いということたいな」
「まあ。言うなら」
 さしものハンナも視線を左右に泳がせている。
「そうなるわね」
「とりあえずはです」
 秋山もカナダ兄妹の存在をようやく認識してから述べた。
「ここに残る艦隊、二個ですし」
「丁度いいな、カナダさん達に残ってもらうか」
「はい、それでは」
 こうして制圧した戦域の防衛艦隊も決まった。東郷は主力を率いて次の戦域に向かう、そして残ったカナダはというと。
 このうえなく悲しい顔でこうクマ二郎さんに漏らしたのだった。
「ねえクマ三郎さん、僕何時になったら皆に覚えて貰えるかな」
「誰?」
「君の飼い主のカナダだよ」
 いつものやり取りだった、カナダ妹も項垂れてホットケーキにシロップをかけて食べるだけだった。
 次の戦域でも同じだった、潜水艦を敵の後方に回してそのうえで敵の攻撃の瞬間に攻撃を仕掛けた、それで倒してだった。
 この戦域も掌握した、この戦域はというと。
「ここからは第三、第四の戦域まで一直線ですので」
「守りの艦隊を置く
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