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ヘタリア大帝国
TURN90 密林という名の迷路その一
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                    TURN90  密林という名の迷路
 ムッチリーニはイタリア兄弟と共に東郷の前に来た、そのうえで彼女が考えたアステカ帝国との講和条件を話した。  
 東郷の横には日本兄妹もいる、そのうえでだった。
 ムッチリーニが話し終えるとまずは日本が言った。
「それは考えつきませんでした」
「私もです」
 日本妹もだった。
「そうしたやり方もありますか」
「外交として」
「うん、アステカの主要産業がそうしたものでね」
 そしてだというのだ。
「あの人達が大好きっていうのなら」
「それを講和条件に提示すれば」
「どの国にもそうしたゲームとか漫画があるわよね」
「実は」 
 ここで日本妹が少し恥ずかしそうに述べた。
「我が国はそうしたゲームは」
「ないの?」
「かなり多いです」
 日本の隠された真実だ、だから彼女も恥ずかしい顔で言うのだ。
「漫画も同人も」
「あっ、じゃあ好都合ね」
「その、かなりメジャーな娯楽の一つにもなっていまして」
 ゲーム自体がそうだがそうしたゲームは特にだというのだ。
「それをアステカにも輸出すれば」
「講和の条件としていいじゃない」
「それはそうですが」
「少し恥ずかしいものがありますね」
 日本も微妙な顔になっている。
「この講和条件は」
「しかしこれでアステカと講和出来るならいいな」
 東郷は自分もそうした方面に、リアルであるが長けているので余裕の態度で述べた。
「悪い話じゃない」
「長官さんは賛成なんだ」
「いいと思う」
 イタリアにも明るい顔で返す。
「アマゾンでの最後の決戦は避けられないがな」
「そこで奴等を倒してかよ」
「それからだな、講和の話は」
 ゲリラ戦を避けることが出来るというのだ。
「だからな」
「アマゾンでの戦いの前は無理かよ」
 ロマーノは戦うことになると聞いてそのことに対して嫌なものを見せつつ話す。
「ったくよ、戦いなんて怖いだろ」
「それは仕方ないかと」
 日本妹がそのロマーノを宥める。
「全面戦争になっていますし」
「それならかよ」
「はい、アマゾンで勝って」
 そしてだというのだ。
「講和のテーブルにつきましょう」
「じゃあまずはアマゾンを占領してね」
 ムッチリーニも話す。
「それからアステカと講和しましょう」
「わかった、それならな」
 東郷も頷く、だがだった。
 彼はここでムッチリーニに対してこうも言ったのだった。
「だが俺だけでは話がな」
「外相さんね」
「宇垣さんが交渉するからな」
 やはり外相である彼の話になるというのだ。
「だからな」
「それでなのね」
「外相もお呼びするか」
「それでは」
 日本が早速動いた、携帯でメールを入れる。
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