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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
とある少女の魂魄分裂・H
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「・・・では早速明日から魔術の基本をお教えします、我が主、そして苗」
「よろしゅうなー」
「あの、ミッド式とかベルカ式とか良く分かんないんですけど・・・」
いろいろあって、苗は腕相撲でザフィーラ・ヴィータ・シグナムの3人に連勝するほどの身体能力があることが判明。家族会議は混迷を極める事となった・・・
大変な状況では猫の手も借りたくなるが、ぽんずは我関せずと爆睡中。会議は紛糾、されど進まず。
折角できるようになった分身もこの状況では何の役にも立たず、黙ってればよかったと後悔する苗であった。
〜その頃アースラ〜
「平和ねぇ・・・」
「平和ですねぇ・・・」
ずずず・・・と静かにお茶を啜るクロノとリンディ。ちなみにリンディの飲んでいるのは例のアレではなくニルスが現地で発見した「甘茶」なる(彼女にとって)画期的なお茶である。最初から甘いお茶とは目から鱗。今まで緑茶に拘ってきたがこれもなかなかいいかもしれない。
あの後ジュエルシードを2つ発見、回収し、管理局の発見したシードは8つになった。ついでに現地で活動していたバカ一匹とその馬鹿に巻き込まれる形で魔法に関わった現地の少女1名を発見、彼女のシードを合わせて13個を回収できた。
「で、例の子供は?」
「所持数6個。回収できた報酬を要求しています。小学生らしからぬ交渉力でしたのでお気を付けて」
2人が話しているのは現地の治安維持のためにジュエルシードを回収したという数名の子供たちの事だ。彼らの一人に魔導師が居たようで、現地視察兼観光中のクロノ、ニルスコンビに接触を図ってきた。危険物回収の報奨金が欲しいらしく、交渉が満足のいく結果に終わればジュエルシードを引き渡すとしている。それも含めれば回収数は19個。あと一息だ。
・・・なお、リンディ達はシード回収に30人以上の子供が参加したことも、交渉担当の由良が30人分きっちりぶんどる算段であることも知らない。
―――と、突然アースラ内部からドォン、という衝撃が響き渡った。この宙域に敵生体やデブリは存在しない事から普通なら緊急警報が鳴ってもおかしくないのだが、2人は気にせずお茶を啜っている。
「また模擬戦をやってるのね、クルトとマリアンは」
「暇を持て余しているんでしょう。間違っても訓練スペースを壊さないよう念を押しておきましたし、何だかんだでその辺の融通は利く二人です」
超大型ロストロギアは発見できる兆候がゼロ。輸送船襲撃犯がはっきりしないのが困りごとだが、このままいけばクルーの皆は生きてミッドの地を踏めそうである。
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