第一章 護れなかった少年
第十二話 第二回第一層ボス攻略会議
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議論はβテスターのことしかやってなかった気がする会議だったけど、それでもプレイヤー達の指揮を上げることは出来たらしく、第一層迷宮区二十階
はすさまじいスピードでマッピングされ、会議の翌日、ディアベルさん達のパーティーがフロア最奥の巨大な二枚扉......ボス部屋を発見されたらしい。
......らしいというのは、実は僕は聞いただけなので、あの会議が終わった瞬間、エギルさんに見つからないよう、こそこそと、街を抜け、迷宮区の二階の階段とは逆方向の隅の方をなるべく動かないように、ソロ戦闘していたからである。
......まぁ、僕が無責任に抜けてきちゃったから、今更会いにくいと言う正に自業自得なんだけど。
まぁ、そんなことは置いといて、話を戻すと、ディアベル達はその場でボス部屋に入り、そのボスの姿を拝んだらしい。
と、言うことをディアベルさんが、今、この夕方の噴水広場で、自慢げに語っている。
......確か記憶が確かなら、《イルファング・ザ・コボルトロード》......だったっけ?武器は僕と同じ曲刀カテゴリで、取り巻きが三体で四回のポップ。
まぁ、βと今回が一緒とは思えないけど、まぁ、偵察が何度かあるだろうし大丈夫だろう......とか思ってたけど、その思ってたことが少し無意味になるようなことが会議中発見された。
なんと、同じ広場の片隅で店を広げていたNPC露天商に、《例のあれ》がいつの間にか委任販売されていたのだ。
......まぁ、アルゴさんの一層ボス攻略本が。
......とは言っても羊皮紙3ページなので、どっちかというとパンフレットだけど。
ちなみに値段は0コル。
勿論会議は一時中断され、その場にいた全員が、その攻略本を貰い熟読。
......いつものことながら凄い情報料だなぁ......。
ボスの名前やHP量、主武装のタルワールの間合いや剣速。その他もろもろ。
正直関心しながら、読み終わり、背表紙を見て気づく。今までのアルゴさんのには無かった一文があるのを。
《情報はβテスト時の物です。現行版では変更されている可能性があります》
......アルゴさん、凄いな......。
ゲームの攻略本を見ながらプレイする人はわかるかもしれないけど、時々ミスがあって、「え? こんなの攻略本に書いてないけど!?」って焦っている間に死んだことが僕にはある。
今回のこのゲームでは、ゲーム内の死=現実でも死だから、情報を過信して、死んでしまうなんて大変なことだ。
アルゴさんはこうならないように先手を打ったのだろう。
自分が元βテスターって言うことがバレる可能性があるのにも関わらず。
「――みんな、今はこの情報に感謝しよう!!」
ディアベルさんが
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