プレイバック Part.1 その1
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でも気まずい感じで居るのはパパスおじ様に失礼だから、「アルスおはよう。昨日はありがとうね」って声をかけたんです。
せめてこれくらいは言わないと……
実際私の為に大怪我をしたのだからね。
本当はこれで当分のお別れのはずだったのに……
「アルス……今朝早くに薬が届いた為、ビアンカ達はこれからアルカパに帰るのだが……女性2人だけでの道中は何かと危ない。送って行こうと思うから、お前も来なさい」
ってパパスおじ様が提案してきたの!
おじ様ダメよ……それは迷惑よ!
だってこの子、足手纏いでしょ!?
おじ様だけで送ってくださるのなら、嬉しくて空を飛んでしまいそうになるけど、この子を連れて行くのは……
(アルカパ)
何とかアルカパに戻って来れた私達……
道中、アルスが妙な行動を取り大怪我をするんじゃ無いかと不安でいっぱいでした。
だから勝手に動かない様に、私がずっと手を握り行動を制限してました。
でも、それはそれで嫌だったわ……
あの子は私の手の感触を満喫するんです。
親指で私の手の甲を撫でたり、手を放した時に匂いをかいだり……
この子……私に対する執着心が気持ち悪い。
それとも美少年に好かれているのだから、女としては喜ぶべきなの?
家に着いて手を放して清々したわ。
でも……お父さんのお見舞いをしてくれてる時、病気が感染らない様にとアルスだけ遠ざけたのだけど、その間ずっと私のお尻を眺めてるの。
どんだけエロいのよ……そのうち私、押し倒されるんじゃないの!?
「アルス……暇だったらアルカパの町を見学してきなさい。町の外に出ないのであれば、自由にしてて構わないから」
私のお尻にかぶり付きそうだった彼に、パパスおじ様が町への外出を許可する。
正直助かったわ。
流石おじ様よ……私のピンチを見捨てない。
でもね……身内が私を地獄へ落とすとは思わなかったわ。
「ほらビアンカも一緒に行っておやり。アルスが迷子にでもなったら大変だからね」
確かにこの子を一人で行かせたら、どんな騒動を巻き起こすか判ったモンじゃない。
判断としては正しいのだけど、私が付きっきりで面倒見なければならないのには憤りを感じる。
渋々だがアルスの手を引いてアルカパの町を案内する私。
何て優しいんだろ、私。何て良い子なんだろう、私。
そんな事を考えながら町を歩いていると、私の視界に無視出来ない事件が映り込んできた。
町の南にある公園……そこの池の中央に島があるのだが、そこで知り合いの悪ガキ共が奇妙な猫を苛め遊んでいた。
コイツ等は何時も碌でもない事ばかりして遊んでいる。
今日もそうだ……猫を苛めて遊ぶなんて許せないわ!
「ちょっとあなた達! その猫ちゃんが可哀
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