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IS-最強の不良少女-
挑発
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に千冬がいつもの声よりさらに、声音を落とした凄みのある声を放った。

 ……おーおー、こえー。ありゃあ母さんと同じくらいかねぇ。

 少し口角を上げた状態で響は静かに笑いをもらす。

「しばらく見ないうちに随分と偉くなったものだな。十五歳でもう選ばれた者気取りとは恐れ入る」

 冷徹で凄みのある声にラウラは言葉を詰まらせる。実際二人からそれなりに距離がある響のいるところまで千冬の覇気が感じられるのだ。それを目の前で受けているラウラの緊張は計り知れないだろう。

 だが千冬はすぐに声音を元に戻しラウラに告げた。

「授業が始まる、教室にもどっていろ」

「……」

 その促しにラウラは黙ったままその場から小走りに去っていった。

「……そんじゃ私もこれで――」

「そこの素行不良生徒。こっちに来い」

 響がそこから離れようとした時、千冬が響に声をかける。

 その声を聞いた響は大きく溜息をつきながらも千冬の前に姿を荒らすと、小首をかしげながら千冬に問う。

「ばれてました?」

「ああ。盗み聞きとはあまり趣味がいいとはいえんぞ鳴雨」

「別に聞きたくて聞いたわけじゃないんですがねー。聞こえてきたと言うか」

「フン、どうだかな。ところでお前はラウラのことをどう思っている?」

 千冬の思いもよらぬ問いに響は少し驚いた表情を浮かべる。

「どう思うって言われましてもねぇ……。随分と織斑先生にご執心のようだとしか」

「そこは……まぁ否定はしない。その他だ、例えばラウラの性格とか」

 ……否定はしないのか。

 内心で笑っていると千冬がそれに気付いたのか、響を軽く睨む。

「今失礼なことを考えなかったか?」

「いーえそんなことないですよー。……ボーデヴィッヒのことなら私の観点から言わせてもらえば、プライドが高すぎるんじゃないんですかねー。さっきの話聞いててもこの学園の生徒を見下してる感がありましたし」

 響はポケットに手を突っ込みながら壁に背を預ける。

「やはりか……」

「やはりって……知ってたなら別に聞かなくてもいいんじゃねーですか?」

「いや、あいつと同年代のお前の意見が聞きたくてな。ああ、それとあと一つ。アイツのああいう性格を直すにはお前だったらどうする?」

 千冬は響と対角線上の壁に背を預け、腕を組みながら聞く。

「そりゃあもうアレでしょ。一回ぶちのめしてやれば大体は何とかなるでしょ」

「ふむ……なるほどな。もう行っていいぞ、そろそろ戻らんと五限が始まるだろう。私の授業だからサボることは許さんぞ」

「へいへい」

 響はそのまま教室に戻っていった。




 夜になると響はまたも外に出ていた。だが今
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