暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜紅き剣聖〜
一部 浮遊城アインクラッド編
隠されし記録〜最初のPKプレイヤー〜 調査篇
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な!」
そう言って頭を撫でる。
「えっ! ソウスケ君!?」
サキはゆでダコみたいになって俺を見てくる。
「? どーした?」
気になったので聞いてみる。
「ど、どうしたって…………それは反則だよ…………(小声)」
最後の方、何て言ってたんだ?
ゆでサキ(ゆでダコみたいなサキ)はほっといてだ、
誰かに見られている、そんな気がしていた。



**************



その後、《はじまりの街》でアスカなる人物を探したが見つかることはなかった。
もう夜になってしまったので、ひとまず宿で休もう、となった。
のだが─
「ソウスケ君、本当に私がベッド使ってもいいの?」
「あぁ、俺の事は気にすんな、思う存分寝てくれ!」
なんでこんなことになっているかって?
そんなの、サキがご飯食べすぎて宿賃すら残ってないからだよ………
「うん! やっぱり………ソウスケ君!」
「は、はい!?」
サキの余りの剣幕に思わず敬語になる。
「ベッドは半分こしよっ、いい!」
とかやってるうちに結局、
「ソ、ソウスケ君? 狭く……ない?」
「あ……うん、だ、大丈夫………です」
二人で1つのベッドを使うことになった。
その夜はなかなか寝付けなかったと捕捉しておこう。

SAOがスタートしてから二回目の夜だった。



****************




次の日─

《はじまりの街》にはやはり攻略を諦めたプレイヤーがちらほら見えた。
「なぁサキ? 昨日より人減ってないか?」
ふと、疑問に思いサキに問う。
「言われて見れば…………どうしたんだろ?」
街中を歩いてると、
「あんたら、攻略プレイヤーか?」
1人の男性に声をかけられた。
「……そだけど?」
「えっと、何か攻略プレイヤーに関係が?」
「人を探してるか?」
男性は更に聞いてる。
「!? 何でそれを?」
「…………アンタ、何を知っている!」
俺は男性を睨む。
「俺は《自称最初のPKプレイヤー》にあんたらへの伝言を頼まれただけさ」
男性は無表情のまま言った。
「……………え?」
サキは信じられないって顔をしている。
「…………内容は?」
俺は男性を鋭く睨む。
「今日の夜、街の出口で待つ。 以上だ」
そう言って男性は、どこかへ消えた。



***************



「………………………」
サキは先程からベンチに座り焦点の合わない眼で何処かを見ている。
「………………………」
俺はなにも言わずただサキの隣に座っている。
俺はアスカという人を知らない、サキにとってアスカがどんなに大切な存在かは知らない。

─俺には何もする事は出来ない─

いや、出来ることは1つある。

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